アメリカ留学中の経験を通して、留学前はあまり考えていなかったアメリカでの就職や、国外で働きたいとかねてから願っていた思いが一層強くなった人は多いのではないでしょうか。
とはいえ留学生の学生ビザではすぐに現地に就労するというのは難しいもの。そんな時はオプショナル・プラクティカルトレーニング、通称OPTに参加してみるのが良いでしょう。
今回はOPTとはなんなのか、そしてOPTの申請方法についてご紹介します。
1.アメリカのOPTはどんな制度?
一言でいうと、学生向けの政府公認プログラムです。
オプショナル・プラクティカルトレーニング、略してOPTは、アメリカの移民局が公認している、F-1ビザを持つ学生に向けたインターンシッププログラムのようなものです。
自身がアメリカで学んだことをアメリカで実践できるよう、在籍中から参加することができ、卒業後もそのまま有給でアメリカの企業にお邪魔して生活することになります。アメリカで合法的に留学生が働ける数少ないプログラムと言えるでしょう。
うまくいけば、そのままアメリカの企業に内定をもらうこともできるかもしれないという、アメリカで働きたいという人にはぴったりのプログラムだと思います。
OPTの詳細な条件・期間とは
基本的に、語学学校を含む専門学校や短大、大学に留学していて、かつ9ヶ月以上の滞在経験があれば申請は可能です。ただし、OPTに参加した際の職種は自身の専攻分野であることが必要です。語学学校に在学の場合も専攻が曖昧なため、枠は狭いと言われています。
9ヶ月に満たしていない場合でも、UC Berkeley Extension’s International Diploma Program(IDP)に4ヶ月参加すれば申請が可能となるようです。
» 参考:オプショナル・プラクティカルトレーニング(OPT)とアメリカの会社でのインターン
OPTの期間は通常12ヶ月、1年間の参加になりますが、大学の修士・博士課程に進んだ場合はさらに12ヶ月の延長が可能です。また、特定の専攻分野が自身の専攻の場合、最大で29ヶ月間のOPT参加が認められています。
こちらが特定の専攻分野です
科学/技術/工学/数学/保険数理学/応用コンピュータサイエンス/工学/技術工学/生命科学/数学/軍事技術/物理科学
理系分野が中心ですが、もし自身の専攻と重なるようであれば是非ともチャレンジしてみてください。
2.アメリカでOPTを申請する方法
OPTの申請要件を満たしていたら、次は実際に申請を行いましょう。
申請に必要なものは以下の通りです。
- 申請料340ドル(銀行の小切手払いです)
- I-765申請書(学校でいえばもらうことができます)
- I-20の1ページ目と3ページ目のコピー
- I-94の両面コピー
- パスポートサイズの写真2枚
- パスポートについているビザのページのコピー
※こちらの記事を参照させていただきました。
» OPTカード申請の手順と取得まで|やらずに後悔するなら、やって後悔する人生を!!!
必要書類が多いですが、漏れのないように全て揃えておきましょう。送付先も自身の学校によって異なるため、学校の事務室へ書類をもらうついでに聞いておくようにしましょう。
また、書類の受理やOPTの許可証が発行されるまでにかなり時間がかかるため、申請の許可が下りないままビザの期限がきてしまう、ということもしばしばあるようです。
いくらOPTの資格を持っていても、アメリカでは許可証がなければ働かせてくれないところがほとんどです。できるだけ早い段階で準備を進めていきましょう。
3.OPT終了後もアメリカで働ける?
少し先の話になりますが、OPTが終わった後も現地で働けるのか気になる人がいるかもしれません。
OPTが終了しても、現地の企業が内定をくれるようであれば、そのまま就労ビザを取得することも可能なようです。アメリカでの就労を希望する人は、OPTをうまく活用することが役に立つでしょう。
また、OPTは一回しか参加ができないということもありません。仮に一度OPTを終了して日本へ帰ったとしても、再度アメリカに戻り、前回よりもレベルの高い学校を卒業したり、それに準ずる経験を積めば、再度OPTを申請して、プログラムに参加することが可能です。
高い教養をアメリカで身につけて、実践的に活かすことができるのはOPTならではの大きなメリットです。
アメリカで学んだことを活かしたい、アメリカで生活したいという人は、是非ともOPTヘの参加も考慮した留学プランを立てていきましょう。