どの国でも庶民の足として気軽に利用できるのがバスですよね。バスの魅力は格安で移動ができるということ、郊外まで足が伸ばせること、そして、自分が運転しなくてよいこと、など挙げられますが、ニュージーランドに留学する予定の人は、現地でもぜひバスを利用したいものです。
異国の地でバスを乗るのはちょっと不安という人もいると思いますが、ニュージーランドのバスシステムは画期的で、治安の面でも安心して利用できます。これから主要都市を中心にバスの利用方法をご紹介していきますので、どうぞ参考にしてみて下さい。
1.バスの乗り方ガイド【オークランド編】
引用元:Hello!NewZealand. – Tramping through Te ARAROA
留学生が最も多いと言われるオークランド。市内で利用できるバスについて、支払い方法やバスルートを中心に解説しましょう。
オークランド庶民の味方「AT HOP」について
オークランドで生活するのに欠かせないのがバス、電車、フェリーなどで利用できるAT HOPカードです。AT HOPカードは公共の乗り物で利用できるプリペイドカードでいつでもチャージできるすぐれもの。現金を持ち歩かなくてもよい上、使い方も簡単です。
AT HOPの作り方
カードは最寄りのATカスタマーセンターで10ドルのサーチャージを払って作ってもらえます。オークランド近郊では9か所、最も利用しやすいのがオークランドCBD(中心地)にあるBritomart Transport Centreでしょう。ここなら月曜日から土曜日の7時30分~20時まで、日曜日は8時30分~17時まで開いていますが、郊外のATカスタマセンターの場合、土曜日・日曜日がお休みのところもあります。
その他、Pier1フェリーターミナル、Devonportフェリーターミナルでも作れますし、オンラインやオークランド空港のインフォメーションセンターでも作成が可能です。オンラインの場合は郵送になりますので、受け取りに3日から1週間かかります。
AT HOPを利用するメリット
- オンラインでリチャージできる
- 現金で支払うより、料金が割引になる
- 赤色のシティリンクバスなら半額で乗れる
- 留学生を含む学生に割引がある(16週間以上の場合)
以上のメリットが挙げられます。小銭をジャラジャラと持ち歩く必要もありませんし、バスだけではなく、電車やフェリーにも対応しているのでとても便利です。忙しい毎日の中、カスタマーセンターに足を伸ばす時間がない人でもオンラインで簡単にリチャージできるのも本当にラクです。「あ、クレジットがない!」と夜中に気づくこともありますからね。
AT HOPの使い方
乗車の際と降車の際にカードを専用機械にかざすだけでOKです。「ピッ」という音がしたらカードリーダ―読み込み完了の合図。降車時には使用金額と残高の両方が表示される仕組みです。
AT HOPの使い方で一つ気を付けたいのが有効期間です。カードを発行してから60日間利用しない場合はあえなく無効になってしまうので、「長い間、使ってないな」と思ったら、一回でもいいので利用するようにして下さい。チャージされた金額がすべて台無しになってしまうのは悔しいですよね。
市内を走る3つのリンクバス
オークランド市内を走るのがリンクバスです。市内には3つのリンクバスがあり、それぞれシティリンク(City Link)、インナーリンク(Inner Link)、アウターリンク(Outer Link)と呼ばれています。市内を循環するのに大変便利ですので、ぜひ利用してみて下さい。色で区別しているのでわかりやすいですよ。
赤 | City Link | 市内の最も小さい範囲をグルグル回っているラインです。 |
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緑 | Inner Link | 市内からNew Market、Ponsonbyなどへ流れるラインです。 |
オレンジ | Outer Link | 市内からMt Eden、Mt Albertを結ぶ郊外行きのラインです。 |
どのリンクバスも7分~15分おき程度に出ていますので、30分待ち、1時間待ちということはありません。早朝6時くらいから夜11まで運行していますので、留学生にもありがたい存在です。
City Link Bus Service
1~8まで、「ZONE」について
ニュージーランドのバス料金は区間によって変わります。距離が長くなるほど高くなり、距離が短いゾーンからZONE1、ZONE2、ZONE3と名前がついています。ZONE=料金形態が変わる区域であると覚えておくとよいでしょう。ZONEの他に、City Linkがあり、料金もAT HOPなら50セントと格安です。
AT HOPで支払うなら、ZONE1で1.85ドル、ZONE2で3.15ドルです。最も遠いZONE8の場合は11.20ドルとなります。
空港から市内を結ぶバス「Sky Bus」
市内を走る3つのリンクバスの他にも、空港から市内を結ぶSky Busがあります。Sky Busの出発地が離発着の忙しい国際空港ということもあり、運行は365日24時間となっています。バスの色は鮮やかなスカイブルーで、空港から市内をおよそ45分で結んでいます。料金的にもタクシーを利用した場合のおよそ4分の1(片道17ドル)で済みますのでとてもリーズナブルですよ。
2.バスの乗り方ガイド【クライストチャーチ編】
続けて、クライストチャーチでのバスの利用方法をご紹介しましょう。同じニュージーランド国内でも、オークランドとはちょっと勝手が違うようです。
クライストチャーチに着いたら、「Metro Card」を購入しよう
Metro Cardはクライストチャーチを走るバスに利用できる便利なプリペイドカードです。クライストチャーチに到着したら、まずこのカードを作っておくと安心です。市内のバス、フェリーに共通で利用できるのでとても便利です。
Metro Christchurch
Metro Cardの購入方法
Metro Cardは濃いブルーが目印で、バス・インターチェンジなどにあるMetroinfoで購入できます。作成時にかかるサーチャージは10ドルです。ちなみにクライストチャーチのバス・インターチェンジは巨大で豪快!「イベントホールの玄関?」と思うほど大きいので迷わず行けると思います。
購入できる金額は10ドルからで、残高が少なくなった場合はMetroinfoでリチャージを行っって下さい。残高の確認もカードを利用したときに表示されますので安心です。
Metro Cardが利用できる乗り物
Metro CardもオークランドのAT HOPに似た機能を持っています。利用できる乗り物はRed Bus、Christchurch Bus Service、Leopard Coachilines、The Orbiter、The Metrosta r、そしてDiamond Harbour Ferryとほとんどの交通機関に対応しています。
バス料金について
クライストチャーチのバス料金も距離によって異なります。最短でMetro card利用の場合、です。現金で支払う場合は約3割高になるので、やっぱりMetro Cardを利用すべきです。料金は1ゾーン2.55ドル、空港~市内間も2.55ドルで行けます。これは安い!
バスの乗り方・降り方
クライストチャーチのバスに乗るときは基本的にバス停からバス停への乗車になりますが、バスが到着したら、必ず手を挙げて「乗りますサイン」を送る様にしましょう。クライストチャーチのバス事情でよくある話なのですが、たとえバス停に立っていても通り過ぎてしまうことがよくあるので気を付けたいところです。乗車時にピッとするのをお忘れなく。
降り方は日本と同じで、降りたいバス停が近づいてきたらボタンを押せば大丈夫です。あまりのんびりしていると、通り過ぎてしまう可能性があるので、全駅を出て少ししたらボタンを押すようにしましょう。
おすすめのデスティネーション
クライストチャーチから出ているバスを利用すれば、郊外にある観光スポットにも格安で行くことができます。おすすめはランギオラやワイクク・ビーチ。週末にお弁当をもってピクニックに出かけてみましょう。
3.その他の都市で利用できるバス【ウェリントン、ロトルア、ハミルトン、クイーンズタウン、ダニーデン】
最後に、その他の人気都市で利用できるバスについてご紹介します。ニュージーランドは国土全体にバスルートが広がっているのがよくわかります。
ウェリントン
エアポートフライヤー | 空港~市内~郊外 |
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リンクバス | 市内広域~郊外(1ゾーン2ドルから) |
ケーブルカー | ダウンタウン~ウェリントン植物園 |
フェリー | クイーンズ・ウオーフ、マティウ・サムス島、デイズ湾 |
ウェリントンでもプリペイドカードの利用が便利です。
Metlink
ロトルア
アーバンバス | 市内~ノンゴタハ~テーマパーク |
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エアポートシャトル | 空港~市内 |
ハミルトン
ハミルトンバス | 市内~ダウンタウン~テ・アワ~ハミルトン・ガーデンズ |
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エアポートシャトル | 空港~市内 |
クイーンズタウン
リッチーズ・コネクタバス | クイーンズタウンの中心地から郊外、空港 |
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エアポート・シャトル | 空港~市内 |
スキー場へシャトルバス | Remarkables、Coronet Peak、Cardrona、Treble Coneへの送迎バスあり |
ダニーデン
エアポートシャトル | 空港~市内 |
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インターシティバス | 空港~郊外・各地域へ |
ダニーデンバス | 市内~ダウンタウン~郊外 |
ニュージーランドの生活に溶け込むには、ニュージーランド人々が日々利用するバスを活用するに限ります。料金的に格安ということだけではなく、車窓から眺める風景も楽しむことができるからです。土地勘もつかめますし、新しい場所の発見するきっかけにもつながりますよ。
オークランドやクライストチャーチをはじめ、ウェリントン、ハミルトン、ロトルアでなどでもプリペイド・バスカードが利用できます。現金で支払うよりも断然お得ですので、現地に着いたら準備するようにしましょう!