📅 最終更新:2026年9月(2026年のビザ申請料・医療付加金・維持費の証明額を一次情報で全面更新しました)
イギリス留学の費用は「1年あたり」で見ると高く、「卒業まで」で見ると意外に安いという、ほかの英語圏とは違う構造をしています。学部が3年制、修士が1年制だからです。
そしてビザ関連の費用は、旧版の記事に書いていた£170や£328ではもうありません。2026年の申請料は£558、これに医療付加金が年£776加わります。この記事は全面的に作り直しました。
費用を①政府に払うお金 ②維持費の証明 ③学費 ④その他に分けて、2026年の公表値で押さえます。
※円換算は1ポンド=210円(2026年9月23日時点)で計算しています。
イギリスで最初につまずきやすいのが、ビザ申請で「28日間続けて口座にお金があること」を証明するという要件です。直前に用意しても間に合いません。渡航時期から逆算した準備が要ります。
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結論:1年間のイギリス留学はいくらか
1年間・単身・学費と生活費と渡航費を含んだ概算です。
| 留学の型 | 年間総額の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 語学学校(ロンドン外) | 約440万〜560万円 | 都市を選べば大きく下がる |
| 語学学校(ロンドン) | 約510万〜650万円 | 維持費の証明額だけで年289万円 |
| 大学・学部 | 約500万〜1,120万円 | 専攻による差が最大。ただし3年で卒業 |
| 大学院(修士) | 約550万〜900万円 | 1年で修了できるのが最大の利点 |
年額だけを見ると高く感じますが、学部3年・修士1年という期間の短さが効いてきます。この点は後半で詳しく比較します。
①政府に払うお金|申請料£558+医療付加金£776
| 項目 | 金額 | 円換算 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 学生ビザ申請料 | £558 | 約11.7万円 | 2026年4月8日〜。国外からの申請 |
| 医療付加金(IHS) | 年£776 | 約16.3万円 | 滞在期間分を申請時に一括前払い |
| 初年度の合計 | £1,334 | 約28.0万円 | 却下されても返金なし |
旧版では「短期£170/長期£328」と書いていましたが、現在は£558です。あわせて健康保険の扱いも変わっています。
医療付加金は「期間分を一括」で払う
IHSは滞在期間に応じて申請の時点でまとめて支払います。3年の学位課程なら£2,328(約49万円)を最初に払うことになります。
そのかわり、渡英後はNHS(国民保健サービス)が使えます。民間の留学保険に別途入る必要がないぶん、実質的にはアメリカより医療費の見通しは立てやすい構造です。
②維持費の証明|ロンドンかどうかで68万円違う
イギリスのビザ申請では、学費とは別に生活費(維持費)を用意できることを証明します。金額は政府が明確に定めています。
| エリア | 月額 | 最大9か月分 | 円換算 |
|---|---|---|---|
| ロンドン | £1,529 | £13,761 | 約289万円 |
| ロンドン以外 | £1,171 | £10,539 | 約221万円 |
ロンドンを選ぶだけで、示すべき金額が68万円増えます。実際の生活費も同じ比率で開くので、都市選びは総額に直結します。
「28日間連続」が最大の落とし穴
この資金は、28日間続けて口座にあったことを証明しなければなりません。しかもその28日間の終了日は、申請日から31日以内である必要があります。
つまり申請の直前に親から振り込んでもらう、という方法は通りません。渡航時期が決まった段階で、逆算して口座に入れておく必要があります。イギリス留学で最も多い手戻りがここです。
③学費|専攻による差が最大
| 区分 | 年間学費 | 円換算 |
|---|---|---|
| 大学・学部(留学生) | £11,400〜38,000 | 約239万〜798万円 |
| 語学学校(フルタイム) | £8,000〜14,000 | 約168万〜294万円 |
※学部の学費はReddin Survey(英国大学の授業料調査)による。人文・社会科学が最も安く、医学系が最も高くなります。
イギリスは専攻による学費差が非常に大きい国です。人文・社会科学と医学系では3倍以上開きます。志望分野が決まっているなら、平均値ではなく各大学の該当学部の公表額を直接見てください。
イギリス最大の武器は「3年制」|総額で見ると逆転する
ここがイギリスを選ぶ最大の理由です。イングランドの学部は3年制、修士は1年制。アメリカの学部4年・修士2年と比べて、丸ごと1年分の学費と生活費が浮きます。
| 比較 | 在学年数 | 学費の総額(中位で試算) | 生活費の総額 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| イギリスの学部 | 3年 | 約1,260万円 | 約664万円 | 約1,920万円 |
| アメリカ州立(州外)の学部 | 4年 | 約2,015万円 | 約1,400万円 | 約3,415万円 |
※イギリスは年£20,000、アメリカは年$31,880で試算。生活費はそれぞれロンドン外の維持費基準、アメリカの実勢中位値を使用。為替は本文冒頭のレート。
年額では高く見えるイギリスが、卒業までの総額では約1,500万円安くなります。修士に至っては1年で修了できるため、差はさらに開きます。
「海外の学位を、日本の私大+一人暮らしに近い予算で取りたい」という方向けに、3年制大学・給付型奨学金・マレーシア進学などを組み合わせた設計をまとめたページがあります。→ コスパ重視の海外進学(Smart Choice)
④渡航費・その他
| 項目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 往復航空券 | 15万〜30万円 | 直行便か経由便かで大きく変わる |
| 英語試験の受験料 | 1回2.7万〜4万円 | ビザ用のIELTS(SELT)は通常より高い |
| 住居の初期費用 | 10万〜30万円 | デポジットと前家賃。保証人を求められることがある |
| 生活の立ち上げ | 10万〜20万円 | 携帯・銀行口座・生活用品 |
民間の医療保険は、IHSを払っていれば原則不要です。そのぶんアメリカ(年15万〜25万円)より安く収まります。
働けるのは週20時間|ただし資金証明には使えない
学位課程の学生ビザなら、学期中は週20時間まで、休暇中はフルタイムで働けます。
| 国 | 学期中の上限 | 学外就労 |
|---|---|---|
| ニュージーランド | 週25時間 | 可 |
| カナダ | 週24時間 | 可 |
| オーストラリア | 2週間48時間 | 可 |
| イギリス | 週20時間 | 可(学位課程の場合) |
| アメリカ | 週20時間 | 学内のみ。1年目は不可 |
ただし語学学校だけの滞在では就労できません。働けるのは学位課程などに在籍している場合に限られます。そして繰り返しになりますが、ビザ申請の維持費証明で「働いて払う」は認められません。
使える奨学金
費用を下げる現実的な手段です。返済不要のものから確認してください。
| 制度 | 対象 | 特徴 |
|---|---|---|
| トビタテ!留学JAPAN | 大学生・高校生 | 文部科学省が主導する官民協働の制度。返済不要 |
| JASSO 海外留学支援制度 | 大学生・大学院生 | 協定派遣型と学位取得型がある。返済不要 |
| 大学独自の奨学金 | 出願者 | 学費減免型が多い。出願と同時に申請するのが基本 |
| チーヴニング奨学金 | 大学院(修士) | 英国政府の制度。学費全額+生活費。競争率は高い |
大学独自の奨学金は出願時に一緒に申し込む形が一般的です。合格してから探し始めると間に合いません。制度の全体像はこちらにまとめています。→ 海外大学の奨学金の探し方
よくある質問
Q. ロンドンとそれ以外で、実際いくら違いますか?
ビザ申請で示すべき維持費だけで年68万円の差があります(ロンドン289万円/ロンドン外221万円)。実際の家賃差はこれ以上になることも多く、マンチェスターやグラスゴーなら年100万円前後下げられます。
Q. 医療付加金(IHS)は分割できますか?
できません。滞在期間分を申請時に一括で前払いします。3年課程なら£2,328(約49万円)が初期費用に乗ります。ビザが却下された場合は返金されます。
Q. 「28日間」の資金証明は、誰の口座でもいいですか?
本人名義、または親など法定の扶養者名義の口座が使えます。扶養者名義の場合は関係を示す書類が必要です。いずれにしても28日間続けて基準額を下回らないことが条件なので、途中で引き出すと振り出しに戻ります。
Q. イギリスとアメリカ、結局どちらが安いですか?
卒業までの総額ならイギリスです。学部で約1,500万円の差が出る試算になります。ただし年あたりの負担はイギリスのほうが重くなる場合があるため、「毎年いくら出せるか」で選ぶならアメリカのほうが分散できることもあります。
Q. 為替が動いたら、いくら変わりますか?
ロンドンの維持費£13,761は、1ポンド210円なら約289万円ですが、190円なら約261万円、230円なら約316万円です。同じ留学で55万円動きます。
まとめ
1年間のイギリス留学費用は、語学学校なら約440万〜650万円、大学の学部なら約500万〜1,120万円。年額では高く見えます。
ただしイギリスには、ほかの英語圏にない3つの特徴があります。
- 学部3年・修士1年。卒業までの総額ではアメリカより約1,500万円安くなる試算
- 医療付加金(年£776)を払えばNHSが使える。民間保険が原則不要
- 28日間の資金保有ルールがある。直前の入金では間に合わない
3つ目は費用というより段取りの問題ですが、ここで出願が止まる人が最も多い部分です。渡航時期から逆算して動いてください。
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