マレーシア留学に必要なビザは、どれくらいの留学期間にするかによって手続きの流れが異なります。
マレーシア留学の期間が90日以内の場合は手続きが簡単ですが、90日を超える場合は、ビザ申請のために必要な書類を色々と揃えなければなりません。
この記事では、マレーシア留学に必要なビザの種類と取得方法を分かりやすく解説していきます。
マレーシア留学に必要なビザ種類は?
マレーシア留学は、現地の物価の安さと教育水準の高さで近年大きく注目されています。
イギリスやオーストラリアの大学と提携して卒業資格を取得することができたり、アメリカの大学へ編入制度があったりと、魅力的なプログラムも充実しています。
では、留学の際にはビザが必要となりますが、マレーシア留学の場合は、留学期間によって手続きが異なります。
短期訪問ビザ(Visitor Visa)
- 滞在期間 入国日より90日以内
- パスポートの条件 有効期限が入国時に6か月以上あること
- 入国時の注意 マレーシアを出国するチケット(往復航空券または第3国出国便)を所有していること
- 通算滞在期間 1年間に合計180日まで滞在可能
- ビザの延長 なし
マレーシアの大学・語学学校の滞在期間が90日間以内(2週間~12週間まで)の場合は、ビザは免除となります。
マレーシアに3か月までの短期留学する場合は「ビザなし渡航」が可能となり、滞在可能日数は入国日から数えて90日以内です。
滞在期間は1年間に180日までという制約があるので、ビザ免除で出入国を繰り返す場合は、180日を超えないように注意してください。
条件は、パスポート(有効期限が入国時に6ヶ月以上ある)、入国時にマレーシアを出国する往復航空券または第三国行き航空券を所有していることです。
ビザ申請は必要がなく、条件を満たす日本国のパスポートがあれば、入国を認められます。
学生ビザ
- 滞在期間 3か月以上、最長1年
- 年齢制限 18~35歳
- 申請の所要時間 学校への書類提出からシングルエントリービザ取得まで数週間
- ビザの延長 延長手続きで最長2年まで滞在が可能
- 就労 週20時間以内に限り可能
マレーシアの語学学校へ90日以上(13週間以上)の留学を希望される方、大学へ長期留学する方は、学生ビザの取得が必要です。
学生ビザは滞在期間に応じて、6カ月間有効なものか1年間有効なものが発行されます。
例えば、4か月の通学期間で学生ビザを申請した場合は、6か月までのビザを取得できます。(学校卒業後、2か月程の滞在が可能)
通学期間が6か月を超える場合は、最大1年の滞在期間となります。
学生ビザは、現地で滞在期間の延長もできるので、観光ビザよりも滞在条件が優遇されているのが特徴です。
学生ビザには年齢制限がありますが、大学の修士号・博士号などのコース履修の場合は、35歳以上でもビザ発給が可能です。
また、語学学校によっては、学生ビザの年齢制限を実質34歳と設定しているケースもあるので注意が必要です。
中学・高校留学でインターナショナルスクールに通う場合も、例外として、18歳未満の学生ビザの申請を認められています。
このように、ビザの年齢条件は学校やコースによって変わってくるので、事前の確認が必要です。
学生ビザの取得には様々な書類手続きが必要となり、時間がかかります。
最低でも、留学開始日の約5か月前からビザ取得に向けて準備を始めることをおすすめします。
マレーシア留学に必要な学生ビザの申請方法(取得方法)
ここからは、マレーシア留学に必要な学生ビザの申請方法を見ていきましょう。
学生ビザに必要な書類
- パスポート原本
- パスポートのコピー(全ページ)
- パスポート写真
- 大使館宛学生ビザ承認レター原本
- 卒業高校の英文成績証明書及び卒業証明書
- 健康診断結果
学生ビザの申請方法
学生ビザ取得までの流れを見ていきましょう。
日本で行う手続き
ステップ⑴
学校と就学期間を決定したら、学校に学費を支払い、必要書類を提出します。
- パスポートの全ページコピー
- パスポート用写真(4.5×3.5cm)
- 高校卒業証明(英文)
- 高校成績証明(英文)
- 健康診断結果(ビザ申請用指定フォームがあり)
パスポートの全ページコピー(空白ページを含む)、
とパスポート用サイズの写真1枚(背景は白色のみ)を学校に提出します。
ステップ⑵
学校側がマレーシア教育省にビザ申請を行います。
※学生ビザの申請自体は無料です。学校による申請代行手続き費用が発生する場合もあります。
ステップ⑶
約2ヵ月後、学校から学生ビザ承認レターが発行されます。
ステップ⑷
学生ビザ承認レターが届いたら、東京・渋谷にある駐日マレーシア大使館へ行き、シングルエントリービザの申請を行います。
シングルエントリービザとは、入国用の一時的なビザのことです。正式な学生ビザは現地に到着してから取得します。
ビザの申請は、東京の駐日マレーシア大使館にて原則、留学するご本人が申請しなければなりません。
- パスポート原本
- パスポートコピー1枚
- パスポート用写真(4.5×3.5cm)
- マレーシア行き往復航空券
- 大使館宛ての学生ビザ承認レター原本
▶EMBASSY OF MALAYSIA, TOKYOのアクセス
ステップ⑸
申請の翌日、シングルエントリービザを受け取る。原則として留学するご本人が受け取る必要があります。
代理の方が受け取る場合は、ビザ申請時の引換券を持っていれば、委任状なしでビザを受け取れます。
シングルエントリービザを取得したら、日本を出国する前に留学先の学校に空港の出迎えを依頼してください。
マレーシア到着時に、学校の送迎スタッフが入国審査に必要な資料を空港に持参しますので、空港出迎えは必ず依頼してください。
マレーシアで行う手続き
ステップ⑹
マレーシアに入国の際、パスポート、シングルエントリービザ、学生ビザ承認レターを入国審査官が確認します。問題がなければ入国できます。
承認レターは2種類あり、1通は英語で書かれている申請者宛てのもの、もう一通は、マレーシア大使館あてのマレーシア語で書かれた書類です。
ステップ⑺
学生ビザは学校に手配してもらうもので、一時的に学校にパスポートを預けることになります。
入国後、約2週間以内にマレーシア教育省が移民局に留学者のパスポートを提出します。
ステップ⑻
入国後、約6~8週間後に移民局で学生ビザか発行されます。
マレーシア留学に必要な学生ビザ申請の注意点
学生ビザ承認レターを受け取ったら、留学生本人が東京・渋谷にある駐日マレーシア大使館でシングルエントリービザの書類申請をします。
シングルエントリービザは、マレーシア入国のために必要なビザのことであり、学生ビザとは異なります。
学生ビザはマレーシア入国後に発行されますので混合しないように注意しましょう。
シングルエントリービザの申請の受付時間は9~12時となっていますので、訪問時間にはご注意ください。
シングルエントリービザは、申請の翌日には受取が可能です。
ただし、受取時間も15~16時と短めになっていますので注意しましょう。
シングルエントリービザは郵送してもらうサービスがなく、原則として留学する本人が申請した翌日以降にビザを受け取りに行く必要があります。
遠方から東京へビザ申請・取得する場合は、最低でも1泊することになるでしょう。
原則として、ビザの受け取りは本人となりますが、場合によっては代理人による受領も可能です。
代理人による受領の場合は、ビザ申請時に引換券をもらうことになります。
代理人の方に引換券を渡しておけば、代理人は特に身分証明書はなくてもビザを受領することができます。
まとめ
今回は、マレーシア留学に必要なビザ取得に関する手続きや必要書類について解説していきました。
マレーシア留学は、留学期間が90日未満の場合は、学生ビザの取得は不要となるので特に準備することはありません。
ただし、原則として6ヶ月以上の残存期間のあるパスポートと往復航空券が条件ですので注意しましょう。
マレーシア留学期間が3ヵ月以上の場合は、学生ビザの取得が必要になり、留学期間に応じてビザの種類が違います。
まずは、ご自身の希望に合った学校選びと留学期間を決めてからビザの選択が必要です。