グローバル化が進むに連れて年々高まる「海外大学留学」ブーム。ワクチン接種がいち早く進んでいるアメリカ、カナダ辺りが最近は人気です。コロナ明けの昨今、海外大学はさらなる競争激化しそうです。
ご存知の通り海外、特に北米の大学留学には「TOEFL」と呼ばれる英語の試験を受ける必要があります。
これが日本人は苦手。2017年のデータですが、日本人のTOEFLスコアの平均は全170カ国中146位とかなり低いのです。実際私も日本人ですし、スコアを上げるにあたって日本で英語教育を受けた身としては難しい道のりでした。
しかし、実際、TOEFLは勉強法さえ間違えなけなければスコアは上げれます。今回は、そんな TOEFLについて、特にその勉強・方法対策をお話していきます。
TOEFL iBTとは?
TOEFL iBT とは、英語を母語としない人々が、英語を母語とする国で教育を受ける際に、その本人が不自由なく学校についていけるかを判断するものです。
TOEFLにはコンピュータ式のiBTとペーパー式のITPがありますが、これから説明していく TOEFLの内容は、全てiBTについてお話していきます。
IPTについて知りたい方はTOEFLテスト日本事務局のホームページを確認してみて下さい。
海外の大学に進学する時に必要な TOEFL iBTの点数って?
まずは目標の点数を定めるべく、海外の大学が定めている点数を見てみましょう。
目標点数の目安
一般的な四年制大学
基本的に四年制大学の入学に必要とされるスコアは80点が平均だと言われています。
ですが、誰もが一度は耳にしたことがあるようなトップ大学はTOEFL iBT で100点を平均に獲得することが必要になってきます。
アイビーリーグ(Ivy League)としてもアメリカで広く浸透している、イエール大学やコロンビア大学、ペンシルベニア大学などですね。
もっと言うと、分野によっては世界のトップ校とも言われているハーバード大学は、TOEFL iBTのスコアを必須条件にしていません。
この理由の1つとしては、英語が問題なく使えることが前提とされるほか、SATで行われる国語としての英語力でそのレベルを判断しているからです。
二年制大学(一般的にはコミュニティカレッジと呼ばれる)
アメリカやカナダにはコミュニティカレッジと呼ばれる二年制の大学があります。
コミュニティーカレッジへの入学基準は60点前後。
ただし、学校によっては45点で受け入れてくれるものもあれば、70点以上を必要としている大学もあるので、志望校の公式サイトを必ず確認した上で勉強に取り掛かりましょう。
語学学校
基本的に語学学校に入学するのにTOEFLは必要ありません。
そもそも、語学学校は英語を勉強するための場所ですからね。むしろTOEFLコースを開講している学校もたくさんあります。
大学への進学を考えている人はまずは語学学校に行き、現地で点数を上げるのも手ですよ。
TOEFLとTOEIC、英検の違いとは?
ではここで、TOEFL iBTと他の英語テストの違いを説明します。
– TOEFL:大学などのアカデミックな場面で使える、英語力を測るテスト
– 英検:英文法や英単語を「知っているか」を判断するもの
– TOEIC:ビジネスシーンで使える英語力を測るテスト
つまりTOEFLは海外の大学で生物学について講義をしているものがリスニングになったり、英会話の内容も先生と生徒が授業について話し合ったりというものが一般的になってきます。
TOEICは海外大学進学でも使えるのか?
TOEIC(Test of English for International Communication)は、TOEFLよりも日本人に馴染みのある試験ではないでしょうか。
前述したようにTOEICはビジネス英語力。よって就職する際には使えますが、アカデミック(大学進学)で条件として受け入れている大学はほとんど有りません。
やはり、学業を目的とする留学にはアカデミックな知識理解を問われるTOEFLやIELTS の点数が必要となってきます。
英検は海外大学進学で使えるのか?
実は英検は最近頑張っています。そんなに多くはないですがTOEFLの代わりに英検でもOKという大学も出てきています。
コミュ二ティカレッジに英検2級Aで入れるのは嬉しい点ですね。
しかし最近、英検はIELTSのプロモーションも行っているので、おそらくこれから増えていくということはないかもしれません。
TOEFL iBT 点数の取り方やおすすめ参考書とそれに対する勉強方法
次に、 TOEFL iBTにおける対策を紹介していきます。
おすすめ参考書
リーディング
※Amazon→『TOEFL iBT® TEST リーディングのエッセンス』
こちらはZ会編集部が出版しているリーディング用問題集です。
問題数は実践問題が18題、模擬形式の確認テストが2回の計20回分を行うことができ、その全てが本番形式のように出題されています。
この問題集の1番のポイントはパラグラフリーディングの読み方とその際に読み取った要旨を書き留めるLOGIC NOTEと呼ばれるいわゆるメモの取り方を鍛えることです。
というのも、簡単に言ってしまえばパラグラフごとに大事な部分をメモ用紙に要約していく方法です。
一見、1パッセージごとにメモを取っていくと時間が足らないように聞こえますが、実はこの方法とても効果的なんです。
あまり理解ができていないまま読み進めていくと設問に移った際にどんな内容だったかが曖昧で設問を答える度にキーワードとなる部分を探すまで読み返さなくてはなりません。
またその際に焦ってしまい、解ける問題もミスしがちというのも珍しくありません。
また、この問題集の良い所は、各パッセージごとに音声を聞くことができ、リスニング力アップにも活用できるとても便利な一冊となっています。
日本語訳も書かれているので丸つけの際にしっかりと内容理解することができます。その上、各設問ごとに目安となる解答時間が記載されており、時間配分を意識した解き方も徹底できます。
リスニング
こちらもZ会から出版されているリスニング用問題集となります。
リーディングと同じ、問題は全て本番形式で出題され、15題の実践問題と模擬形式の確認テストが2回の計17回分を解くことができます。この本の強みはリーディング同様、要旨を捉えたノートテイキングの力を鍛えられることです。
日本の小中高までは黒板に書かれた通りに自分のノートに書き写していく受け身型ですが、大学での授業はパワーポイントをメインとする講義形式が多くなります。
その際に、パワーポイントに書かれている全てのことを書いていくととんでもない量の紙や時間と精力が要されます。
そのためパワーポイントに書かれている重要なことに加え、それについた講師の発言をいかに上手にまとめるかが大切となってくる自発的型授業となります。
これは海外の大学でも同じ形式が取られるので、ノートテイキング力は TOEFLの対策だけでなくこれからも必要になってくるのでしっかり鍛えておきましょう。
この問題集は各パッセージごとにどのようにメモを取っていくべきかの例が書かれているのでぜひ参考にしながらスキルを身につけていってください。
スピーキング
こちらは、ETSから出ているTOEFL公式問題集です。全4技能が含まれた模擬形式が5回分収録されています。
DVD-ROM が付属しているのでパソコンに取り込めば本番さながらの練習が可能です。
スピーキング専用ではありませんが、実際に問題が音声で流れ、時間切れになれば次の問題に移されるので時間配分を意識した練習ができます。
テキストの解説部分には、解答例も記載されていますので参考にしてみてください。
スピーキングはとにかく簡潔にまとめられた内容を喋り続けることが点数アップに繋がります。
まずは日本語でも良いので自分の興味のもったトピックについて相手に簡潔に伝えるようにしてみてください。
恥ずかしい気持ちがあったり、聞いてくれるパートナーが見つからない場合は独り言でも良いのでとにかく英語を喋り続けてみてください。
またスピーキングセクションではリスニング力も必要になってきますのでリスニング対策と平行しながら対策をしていきましょう。
ライティング
こちらは旺文社から出版されているライティングの基本となることを徹底していく参考書になっています。
構成の考え方やアイデアの出し方、便利なテンプレートを紹介しています。
TOEFLのライティングはただ文字数を多くすれば良いというものではなく、リーディングパッセージとそれに関するリスニングの2つをいかに論理的にわかりやすくまとめるかが鍵となってきます。
文字数は多いけれど内容が本題と全くかけ離れているものと、文字数は少ないけれどしっかりポイントを捉えられているものでは後者の方が圧倒的に高い評価を受けやすくなっています。かといって少なすぎるのも良くないので、一番良いのは文字数が多いかつ上手に要約された書き方です。
これまでの説明でかなり難しいように思えますが、上記で説明した参考書のテンプレートなどをうまく活用した練習をこなして行ければ、高得点も夢ではありません。
ここからはおすすめの単語帳を紹介していきます
こちらは文章で単語を覚えるといった方に向いています。
内容的には単語のレベルが少し高いので特に100点超えを目指す方に特化していますが、目標は高く!という場合にもおすすめできる一冊になっています。
1番のポイントとしては、歴史、生物生態学や文学といったTOEFLならではのアカデミックな内容を重点に長文が作られており、それぞれの音声が、基礎・本試験・高速レートと速さが選べるところです。この一冊でリーディング、リスニング、単語力を鍛えることができます。
また、それぞれのレベルにあった効果的な練習方法が記載されているのでとても参考になります。
文書の終わりの方には本書で使われたこれまでの単語がトピックごとに分類されているので単語だけ見て覚えたいという方にももってこいの単語帳だと思います。
この単語帳を使いながら、上記で説明したパラグラフリーディング及び、ポイントを抑えたノートテイキングの練習を加えると時短+一石二鳥の勉強法に早変わりです。
続いて紹介するのはTOEFL経験者なら馴染みのあるTOEFL英単語3800です。
こちら最初に紹介した文章で覚えるタイプではなく、英単語が書かれその右に日本語が書かれているといったごく一般的な単語帳になっています。
目指す点数によってランク1〜4に単語がまとめられているので、効果的に勉強できるようになっています。
言い換えれば、80点を目指しているならば、100点越えを狙うために集められたランク3と4の単語は覚える必要がないということです。
そうはいっても1単語でも点数減に繋がるのがTOEFLの恐ろしいところなので、余裕がある方は1〜4までしっかり目を通しましょう。
単語を覚えるのが苦手な方、どんな単語帳を使えば良いかわからない方、まずはこの一冊から初めてみてはいかがですか?
覚え方のコツ
まずは軽くでも良いので1日数回必ず目標にしている単語数全てに目を通すことです。ランク1〜3を覚えるつもりなら、1日に数回、必ず全てに目を向けてください。
とりあえず片っ端から何十回も書いていくというのはあまりお勧めしません。もちろんメリットもありますが、時間がかかる、疲れて結局全部かけなかったということがオチです。
単語を「覚える」というよりは、一日何回も「読む」というイメージです。ある程度覚えてきたら、一度、日本語を見てすんなり書けるかどうか試してみるのも良いかと思います。
やはり目で見るだけではスペルの一字一字覚えたかどうかは書いて見ないとわからないですよね。
一番良いのは、瞬時に頭の中でその単語を「書ける」ことです。CDも付属しているので、日本語を聞いてパッと頭の中でスペルと共に思い浮かべる練習をすると効果的に覚えることができます。ぜひ活用して見てください。
とはいっても人は忘れる生き物ですので、幾度にも至る積み重ねが単語を暗記する上ではとても重要です。根気よく単語と向き合っていきましょう。
以上がTOEFL勉強に置いておすすめする参考書になります。
あくまでも「オススメ」ですので、上記以外にも、本屋に行けばたくさんの資料や問題集が並べられていますので、ぜひ手にとって自分の目で確認して見てください。
ここでもう1つ。参考書ではありませんが、筆者なりの勉強方法を紹介しておきますので、参考にして見てください。
筆者なりの勉強方法
私も様々な種類の勉強方法をインターネットでよく検索しました。
その結果、自分なりに勉強方法を生み出して見たのでよかったら参考にして見て下さい。
まずは音声再生アプリ、Audipoです。