UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)は、全米でもっとも出願者が多い大学です。2025年秋入学では14万5,085人が新入生として出願し、合格したのは1万3,659人。合格率9.4%という数字が、この大学の人気をそのまま表しています。
ただ、この9.4%という数字だけを見て諦めてしまうのは、少しもったいない話です。同じUCLAでも、編入生の合格率は23%。しかも合格した編入生の93%が、2年制のコミュニティカレッジ出身です。
この記事では、UCLAに入るための2つのルート——「日本の高校から直接出願する」ルートと「コミュニティカレッジから編入する」ルートを、2025年秋入学の公式データをもとに比較します。あわせて、日本人にとってどちらが現実的なのか、必要な英語力はどれくらいなのかを整理します。
※本記事の数値は2026年9月時点でUCLA・カリフォルニア大学の公式サイトに公表されているものです。年度によって変動するため、出願前には必ず公式ページをご確認ください。
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UCLAとはどんな大学か
UCLAは1919年に設立された、カリフォルニア大学(University of California、通称UC)システムに属する州立大学です。UCは学部生を受け入れるキャンパスが9校あり(このほかに大学院・専門職課程のみのサンフランシスコ校があります)、UCLAはそのなかでもっとも選抜性が高いキャンパスです。
映画・音楽・アートといったクリエイティブ分野の研究と教育に強く、エンターテインメント業界とのネットワークが厚いことでも知られています。ロサンゼルスという立地そのものが、この大学の資産になっている面があります。
2025年秋入学の実数
| 項目 | 新入生(1年次入学) | 編入生(3年次編入) |
|---|---|---|
| 出願者数 | 145,085人 | 28,288人 |
| 合格者数 | 13,659人 | 6,466人 |
| 合格率 | 9.4% | 23% |
| 入学者数 | 6,553人 | 3,935人 |
| 合格者のGPA中央値 | 4.61(加重)/4.00(非加重) | 3.91 |
| 国際学生の割合 | 入学者の9% | 入学者の13% |
同じ大学の同じ卒業証書に向かって、入口の合格率が2.4倍違う——これがUCLAという大学のいちばん重要な特徴です。
ルート①:日本の高校から直接出願する
出願はUC共通の1つの願書から
UCへの出願は、キャンパスごとに別々の願書を出すのではなく、UC共通の1つの出願フォームから行います。1回の出願で複数キャンパスに同時出願できる仕組みです。新入生の出願期間は11月1日〜11月30日で、合格発表は翌年3月です。
【重要】UCはSAT・ACTのスコアを一切見ません
ここは誤解が非常に多いところなので、はっきり書いておきます。
カリフォルニア大学は、学部入学の合否判定にSAT・ACTのスコアを使いません。「提出は任意(テストオプショナル)」ではなく、提出されても合否判定には使わないという意味の test-free です。
これは2020年5月にUC理事会が全会一致で決定し、2021年5月の訴訟和解によって確定したものです。2026年9月時点でもこの方針は変わっていません。UC内の入学者選抜委員会(BOARS)がテスト政策の再検討を進めており、2027年春に理事会へ勧告が出される見込みですが、現時点で方針変更は承認されていません。
なお、提出したスコアがまったく無意味になるわけではなく、カリフォルニア州民向けの入学保証制度の資格判定や、入学後のクラス分けに使われることはあります。ただし合否そのものには影響しません。
推薦状についても、UCは原則として出願時に求めていません。アメリカの私立大学(ハーバードやスタンフォードなど)とは選考の作りが違う、という点は押さえておいてください。
では何で評価されるのか
UCはホリスティック審査(総合評価)を採用しています。中心にあるのは高校の成績(GPA)と、出願フォームで書くPersonal Insight Questions(PIQ)と呼ばれる短いエッセイ、そして課外活動です。
合格者のGPAを見てみると、非加重GPAの中央値は4.00、中間50%の範囲は3.95〜4.00でした。非加重GPAの4.00は「オールA」を意味します。つまり合格者の半数以上が、高校の成績がほぼオールAということです。
加重GPA(AP・IBなど難易度の高い科目を上乗せ評価したもの)の中央値は4.61、中間50%は4.44〜4.78。上限4.00を超えているのは、難関科目の履修分が加算されているためです。
英語力の要件
| 試験 | UCの最低スコア(新入生) |
|---|---|
| TOEFL iBT | 80以上(2026年1月以降の新方式では4.5以上) |
| IELTS Academic | 6.5以上 |
| Duolingo English Test | 115以上 |
これはUC全体の最低ラインで、キャンパスごとにこれより高い基準を設けることが認められています。UCLAは合格率9.4%の大学ですから、最低ラインぎりぎりで戦うのは現実的ではありません。
また、UCはIELTSのOne Skill RetakeとTOEFLのMyBestスコアを認めていません。1回の受験での総合スコアが必要です。
学部によって難易度が大きく違う
UCLAは出願時に学部(School/College)を選びます。同じ大学でも、ここで難易度がかなり変わります。2025年秋の編入合格率を学部別に見ると、College(文理系の主要学部)が27%だったのに対し、演劇・映画・テレビ学部は3.2%でした。
「UCLAに入りたい」と考えるとき、どの学部で入るのかまで決めておかないと、戦略の立てようがないということです。
なぜ日本の高校生には直接ルートが厳しいのか
数字を並べると、直接ルートの壁は3つに整理できます。
- GPAがほぼオールA前提:日本の高校の評定を4.0スケールに換算したとき、合格者中央値の水準に届く生徒は多くありません
- TOEFL 80〜100の英語力を高校在学中に作る必要がある:部活や日本の定期試験と並行して達成するには、相当早い着手が要ります
- 出願が高3の11月に終わる:日本の一般入試の対策が本格化する前に、アメリカ側の勝負は終わっています
出願条件の詳細はアメリカの大学の出願条件|必要なGPA・英語力を進学ルート別に解説で整理しています。
ここで多くの方が疑問に思うのが、次のことです。ハーバード大学やスタンフォード大学には1学年あたり数名程度の日本人しかいないのに、カリフォルニア大学には400〜500人の日本人学生がいる。なぜでしょうか。
答えが、2つめのルートです。
ルート②:コミュニティカレッジからの編入
合格した編入生の93%はコミュニティカレッジ出身
アメリカには「コミュニティカレッジ」という2年制の公立大学があります。ここで2年間、UCに単位移行できる科目を履修し、3年次からUCに編入する——これが、日本ではあまり知られていないUCLAへの王道ルートです。
2025年秋にUCLAへ合格した編入生のうち、93%がカリフォルニア州のコミュニティカレッジ出身でした。UCLAが編入生を「例外的に受け入れている」のではなく、編入をシステムとして前提に設計していることがわかります。
カリフォルニア大学は州の制度として、コミュニティカレッジからの編入枠を確保しています。日本の大学の編入制度が「欠員補充」に近いのに対して、カリフォルニアの編入は正規の進学ルートの1つなのです。
編入ルートの数字
| 直接入学 | コミカレ編入 | |
|---|---|---|
| 合格率 | 9.4% | 23% |
| 求められる成績 | 高校GPA 中央値4.00(非加重) | カレッジGPA 中央値3.91 |
| 英語スコア | TOEFL 80/IELTS 6.5/DET 115 | 条件を満たせば提出免除(後述) |
| 出願時期 | 高3の11月 | カレッジ2年目の11月 |
| 卒業までの年数 | 4年 | 2年+2年=4年(同じ) |
| 取得する学位 | どちらも「UCLAの学位」で違いはありません | |
注目すべきは最後の行です。編入で入っても、卒業証書に「編入生」とは書かれません。UCLAの卒業生であることに変わりはない——これが編入ルートを検討する最大の理由です。
【最重要】編入ならTOEFLを提出せずに出願できる
編入ルートには、日本ではほとんど知られていない制度上の抜け道があります。
UCは編入生に対して、UCに単位移行可能な英作文(English Composition)の科目を2つ、規定の成績以上で修了すれば、英語力証明のスコア提出を免除すると定めています。必要な成績は次のとおりです。
| 編入先キャンパス | 必要な成績 |
|---|---|
| UCLA・UCサンディエゴ | B以上 |
| バークレー、デービス、アーバイン、マーセド、リバーサイド、サンタバーバラ、サンタクルーズ | C以上 |
つまり、コミュニティカレッジで英作文の授業を2つB以上で取れば、TOEFLやIELTSを一度も提出せずにUCLAへ出願できるということです。
これは実務上とても大きい話です。直接ルートでは「日本にいるうちにTOEFL 80〜100を作る」ことが最初の関門になりますが、編入ルートではその関門が、現地の授業で単位を取ることに置き換わります。試験対策のための試験勉強ではなく、大学の授業そのものが英語力の証明になる、という構造です。
だからこそ、留学情報館では編入を狙う場合、渡米時点の英語力は英検2級程度からスタートできると案内しています。もちろん現地で相応の努力は必要ですが、「TOEFL 100点を取ってから考える」必要はありません。
費用面のメリット
コミュニティカレッジの学費は、UCの4年制課程よりも大幅に安く設定されています。最初の2年をコミュニティカレッジで過ごし、後半2年をUCLAで学ぶ「2+2」の形にすると、4年間の総額を抑えながら同じ学位を取ることができます。
具体的な金額の内訳は1年間のアメリカ留学にかかる費用の相場と節約法にまとめています。奨学金と組み合わせたい場合はアメリカ大学の奨学金20選もあわせてご覧ください。
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UC TAG(編入保証制度)の正しい話
編入について調べていると「TAG」という制度が出てきます。ここは正確に理解しておく必要があります。
TAG(Transfer Admission Guarantee)は、条件を満たしたコミュニティカレッジの学生に対して、UCへの編入を事前に保証する制度です。申請期間は9月1日〜9月30日で、延長は一切ありません。
ただし、TAGの対象になるのは次の6キャンパスだけです。
- UCデービス
- UCアーバイン
- UCマーセド
- UCリバーサイド
- UCサンタバーバラ
- UCサンタクルーズ
UCLA・UCバークレー・UCサンディエゴはTAGの対象外です。この3校に「編入保証」はありません。
では、TAGはUCLA志望者にとって無関係かというと、まったく逆です。TAGは併願戦略の土台になります。
やり方はシンプルです。カレッジ2年目の9月にTAG対象校(たとえばUCデービスやUCサンタバーバラ)へTAGを申請して編入先を1つ確保したうえで、11月の本出願でUCLAにも出願する。UCLAに受かればUCLAへ、届かなくてもTAGで確保した名門校への編入は保証されている——という組み立てです。
UCデービスもUCサンタバーバラも世界的な評価の高い大学です。「UCLAが第一志望だが、進学先がゼロになるリスクは避けたい」という現実的な要望に、この制度はよく応えます。
TAGの申請条件はカレッジと専攻で変わります
どのカレッジからどの専攻を狙うかで要件が変わるため、個別に確認するのが確実です。
実際に編入した人たちの話
制度の説明だけではイメージが湧きにくいので、実際にこのルートを通った方の例を挙げます。
サンタモニカ・カレッジからUCLAへ
大竹雄太さんは、サンタモニカ・カレッジからUCLAへ編入しました。サンタモニカ・カレッジはUCへの編入者数が全米有数のコミュニティカレッジで、編入を前提としたカリキュラムとカウンセリング体制が整っています。
高校卒業後にカレッジ経由でUCバークレーへ
Hinaさんは、高校卒業後にコミュニティカレッジへ進学し、そこからUCバークレーへ編入しています。編入時のエッセイについては添削サポートを受けたと話しています。
まず語学学校で半年、それからカレッジへ
森瑞穂さんは、高校卒業後の4月末からまず半年間語学学校(ELS La Verne)に通い、そのあとCitrus Collegeに進学しました。「そこで身につけた基本的なエッセイの書き方が、コミカレに入ってから一番役に立った」と振り返っています。ほかの学生が英語のエッセイの基本ルールを知らないなかで、スムーズにAが取れたそうです。
3人に共通しているのは、日本にいる時点でTOEFL 100点を持っていたわけではないという点です。
留学情報館のカリフォルニア大学進学プログラム
留学情報館はカリフォルニアで誕生した会社で、アメリカの編入サポートを得意としています。カリフォルニア州内への合格実績は126名です。
| 大学 | 合格者数 |
|---|---|
| UCアーバイン(UCI) | 30名 |
| UCデービス(UCD) | 30名 |
| UCLA | 26名 |
| UCサンディエゴ(UCSD) | 21名 |
| UCバークレー(UCB) | 16名 |
| 南カリフォルニア大学(USC) | 3名 |
※併願合格している場合もカウントしています。
州外ではコロンビア大学、テキサス大学オースティン校、ジョージア工科大学、ニューヨーク大学などへの進学実績があります。
カリフォルニア大学進学プログラムの概要は次のとおりです。
- 費用:1,380,000円(税込)
- 期間:日米最大3年間のサポート
- 渡米前:出願戦略・自己分析、ビザ手続き代行、IELTS等のスコア対策、GPA対策(日本にいる間に300時間の講義・合宿)
- 渡米後:履修登録サポート、GPA対策指導、課外活動戦略の立案
- 編入出願時:出願先大学・専攻の選定、出願資料作成の指導、キャリア・就活の指導
- 合格保証制度つき(返金条件の詳細はプログラムページに記載)
コーチングは現役のUCLA生または卒業生が担当します。
よくある質問
Q. UCLAにSATのスコアは必要ですか?
必要ありません。カリフォルニア大学は学部入学の合否判定にSAT・ACTを使いません。提出しても合否には影響しません。ただし2027年春にUC内部で方針の再検討結果が出る予定のため、その時期に出願する方は最新情報を確認してください。
Q. 編入だと就職で不利になりませんか?
卒業証書も学位も、直接入学した学生とまったく同じです。UCLAの卒業生として扱われます。
Q. コミュニティカレッジならどこでもUCLAに編入できますか?
できません。合格した編入生の93%はカリフォルニア州のコミュニティカレッジ出身です。UCとの単位移行協定や編入実績はカレッジごとに大きく異なるため、カレッジ選びが編入の成否を左右します。
Q. 英語力ゼロからでも始められますか?
編入ルートであれば、渡米時点で英検2級程度からのスタートが可能です。森瑞穂さんのように、カレッジ入学前に語学学校で半年準備するという段取りもよく使われます。英語力別の進学ルートは英語力0でアメリカ留学できるのか?で解説しています。
Q. UCLA以外の名門大学も検討したいのですが
日本人が入学しやすい海外の名門大学については日本人が入学しやすい海外の超名門大学5選を、エージェント選びについては海外大学進学に強い正規留学エージェント11選をご覧ください。UCバークレーへの編入はこちらの記事で扱っています。
まとめ
- UCLAの2025年秋の合格率は、新入生が9.4%、編入生が23%
- 合格した編入生の93%はカリフォルニア州のコミュニティカレッジ出身
- UCはSAT・ACTを合否判定に使わない(推薦状も原則不要)。評価の中心はGPAとPIQ、課外活動
- 直接入学の合格者GPA中央値は非加重4.00=ほぼオールA。英語はTOEFL 80/IELTS 6.5が最低ライン
- 編入なら、英作文2科目をB以上で修了することで英語スコアの提出が免除される
- UCLA・UCB・UCSDはTAG(編入保証)の対象外。TAG対象6校で編入先を確保しつつUCLAに挑戦するのが現実的な併願戦略
UCLAは、日本の高校から真正面から挑むには極めて厳しい大学です。しかし、カリフォルニアの教育システムそのものが編入を前提に作られている以上、その仕組みを使うかどうかで、同じ学位への距離はまったく変わります。
あなたの成績と英語力で、どのルートが現実的か整理します
コミュニティカレッジ選びから編入出願まで、最大3年間サポートします。
出典:UCLA Undergraduate Admission「First-Year Profile — Fall 2025」「Transfer Profile — Fall 2025」/University of California「English language proficiency」「Board of Regents 標準化テストに関する決定(2020年5月)」(いずれも2026年9月時点)