アメリカに留学する前に知っておきたい銃社会の現状と安全対策

アメリカに留学する前に知っておきたい銃社会の現状と安全対策

人口一人当たりの銃所持率が世界で最も高いアメリカは銃関連の死亡率も世界一です。

留学を検討している人を必ず悩ませるのは現地の安全です。そもそもなぜアメリカで銃規制は進まないのか。

当記事は歴史を辿りながらその理由を説明します。さらに安全対策も紹介します。アメリカに留学する方は必見の記事です。

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1.アメリカはなぜ銃社会なのか

1.アメリカはなぜ銃社会なのか

現在アメリカではおよそ3億丁の銃が存在しています。そして、銃関連の死者は毎年およそ3万人います。毎年これほど多くの死者がいるのにもかかわらず銃規制が進まないのはなぜなのか。

ギャラップの全国調査によると、銃を購入する際より厳しい規制が必要だと感じる人は55%でした。
»参考:Americans’ Desire for Stricter Gun Laws Up Sharply
 
1993年にアメリカ議会で可決したブレイディ法は銃の購入希望者に5日間の待機を義務付け、その間に身元調査を行い犯罪歴のある人や精神状態が不安定の人への販売を防ぐのが目的でした。全米ライフル協会(NRA)はこの法律が憲法に違反すると主張し連邦最高裁判所に訴えを起こした結果、違憲状態であると判決が下されました。

アメリカで銃規制が進まない理由は大きく分けて2つあります。

理由①:既存の銃規制法律には抜け穴がたくさんあるから

最初に、アメリカでは銃に関する法律がいくつか存在します。犯罪歴のある人や精神障害を患っている人への販売はほとんどの州で禁じられています。

しかしこれはあくまでも州の許可を得て営業しているいわゆる公式店舗への規制です。個人間売買、インターネット通販、闇市場などには適用されません。定期的に開催されるガンショーなども対象外です。今の法律では、犯罪歴のある人が店で銃を購入できなくてもガンショーやインターネットなどで簡単に入手できます。

理由②:建国当時の憲法に盛り込まれている条例があるから

次に、合衆国憲法修正第2条に「規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保蔵しまた携帯する権利は侵してはならない」と書いてあります。日本と違い、アメリカの国民が銃を所持することは憲法上保障されている権利なのです。

アメリカはもともとイギリスの植民地であり、独立戦争勝利によって自由を手に入れることができました。植民地の住民はイギリスの課税政策に猛反発し独立運動を開始しました。一般住民(民兵)が護身用の銃を使い、軍隊を編成しイギリスを相手に戦争を起こしたのです。

現在アメリカは50州とワシントンDCで構成されている連邦国家で、各州は独自の州憲法を有しているほど自治権を持っています。合衆国の憲法はすべての州に渡り有効で、州憲法より上位に位置しています。独立戦争後、住民らを苦しめた理不尽な政策などが国家により二度と導入されないよう、自分の身は自分で守る思想が主流となりました。

2.銃社会のアメリカへ留学することは危険なのか?

2.銃社会のアメリカへ留学することは危険なのか?

①銃を使った犯罪統計

連邦捜査局(FBI)の統計を調べたところ、1966年から2012年までに世界で起きた銃乱射事件の3分の1はアメリカで発生しました(Willingham 2016)。彼によると世界人口のわずか5%しか占めないアメリカでなんと全体の31%の乱射事件が起きました。
»参考:Why the U.S. has the most mass shootings

Pearl(2015)によると銃を使用した強盗や殺人などの凶悪事件は毎年およそ40万件発生します。 銃関連の死者は毎年3万人以上います。重犯罪の撲滅を訴えるグループの統計資料によると2010年には自殺者を含む31,076人が銃関連の事故・事件で亡くなりました。
»参考:Statistics | Law Center to Prevent Gun Violence

これは毎日85人、毎時3人が死亡したことになります。死亡した人以外におよそ7万3千人が銃で撃たれ、病院で手当てを受けました。さらに2015年には乱射事件が371件起きました。これは乱射事件が1日1件以上起きているということになります。

②留学中銃撃事件に巻き込まれる可能性は?

アメリカで1年間に銃関連の事故や事件で死亡する人の数は交通事故で死亡する人の数とほぼ同じです。犯罪は大抵の場合同じ人種の人間の間で起きます。アメリカは多民族国家ですが日本からアメリカに留学する場合、事件に巻き込まれる可能性は低いです。

もちろん無差別大量殺人などの予測可能な事件に巻き込まれる可能性は少なからず存在します。アメリカは個人の自由を何よりも尊重する国家ですが、その自由と引き換えにあらゆる危険が存在します 。次に、留学中事件に巻き込まれないための安全対策を紹介します。

3.渡米前に知っておきたい!最低限の安全対策

3.渡米前に知っておきたい!最低限の安全対策

犯罪の要因は犯罪を犯す人、狙い易い被害者、そして犯罪を防ぐ監視の不足の3つが同じ場所で同時に発生する時起きます 。安全対策は基本どこでも同じですがアメリカでは誰が銃を携帯しているかわかりません。

州によっては護身用の銃を上着やカバンの中に隠して携帯することが許可されています。先ほども記述した通り、アメリカでは自分の身は自分で守るのが基本です。そこで防犯に役立つ安全対策を3つ紹介します。

安全対策①:身の周りの環境を知る

留学先に到着したらまず身の周りの環境を知るのが犯罪を防ぐ最も重要なステップでしょう。犯罪をもくろむ人たちは捕まらないように、敢えて人目のつかない場所で行動します。

言い換えてみれば犯罪者は事前に環境を調査しているので、巻き込まれないにはそれ以上に徹底的に環境を把握してなければいけません。街を歩いている時も常に身の周りを意識しましょう。音楽を聴いたり携帯を操作したりしていると狙われ易いです。

安全対策②:緊急連絡先を覚える

万一に備えて緊急連絡先を登録すると良いでしょう。ホームステイの場合はホストファミリーの連絡先を覚えるのも重要です。緊急時にすぐ連絡できるよう携帯に連絡先を登録しましょう。学校の寮に住む場合は管理人等の連絡先を登録しましょう。

日本では緊急時に119や110に通報をしますがアメリカの緊急通報用番号は911です。緊急事態に遭遇した場合すぐに通報しましょう。911は公衆電話などから無料でかけることができます。

安全対策③:単独で行動しないこと

最も効果的な安全対策は男女問わず複数で行動することです。単独で行動している人は非常に狙い易いです。最後に、不特定多数の人混みが予想される場所では周囲の状況に注意を払い、なるべく深夜の外出は避けると良いでしょう。

アメリカに留学したいけれども銃犯罪など治安の問題に不安を抱いている方もいらっしゃいますが、日本人が銃犯罪に巻き込まれる確率は非常に低いです。低いからといって注意を怠ってはいけませんが、銃犯罪による不安を理由に留学を断念するのは勿体無いです。

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