📅 最終更新:2026年9月(オーストラリア内務省の同一雇用主制限の例外規定・最新最低時給・学生ビザ就労ルールを反映済)
日本は世界の中でもトップクラスの労働時間を誇る国です。勤勉で仕事熱心な国・日本で育った私達は、日本の基準を物さしにして、海外の労働時間や雇用事情を見ると、「あれ?」と感じることも多いでしょう。
今回はオーストラリアワーキングホリデーで仕事をする上で知っておきたい労働時間の豆知識、また、労働時間でトラブルになった時にどうすればよいかなどをまとめてご紹介します。どうぞ、参考にしてみて下さいね。
1.オーストラリアワーキングホリデーの労働時間
オーストラリアのワーホリには週あたりの労働時間制限がなく、フルタイム勤務やダブルワークも自由に行えます。

日本ではみなし残業があったり、ランチの時間も仕事をせざるを得なかったりと、さまざまなケースが考えられますが、ワーキングホリデーで経験するオーストラリアでの労働時間は一体どんな感じなのでしょうか?早速、労働時間に制限があるのかどうかも含めてご紹介します。
労働時間に制限はないが原則「同一雇用主のもとで6ヶ月」の制限はある
ワーキングホリデービザ(サブクラス417)で滞在する場合、週あたりの労働時間制限はありません。フルタイムで週38時間以上働くことも、ダブルワークで稼ぐことも法律上認められています。ただし、同じ雇用主のもとで就労できる期間は原則として「最長6カ月まで」という期間制限(ビザ条件8547)が定められています。
ただし、オーストラリア内務省(Department of Home Affairs)の規定により、以下のような特定の条件に該当する場合は、政府への事前申請なしで同一雇用主のもとで6ヶ月を超えて働くことが可能です。
- 観光・ホスピタリティ業(カフェ、レストラン、ホテルなどオーストラリア全域)
- 農業・ファーム(植物・動物の栽培などオーストラリア全域)
- 医療・介護・障害者ケア・保育分野での就労
- 同じ企業・グループであっても、異なる勤務地(ロケーション)で各6ヶ月以内に勤務する場合
カフェやレストランなどワーホリに人気の職種では、同じ職場で長く働けるチャンスが広がっています(※ビザ条件は変更される可能性があるため、就労前に最新の移民局規定を必ずご確認ください)。
ワーホリの雇用形態「カジュアル」と高時給の仕組み
オーストラリアの雇用形態には主に「フルタイム」「パートタイム」「カジュアル」の3種類があります。フルタイムとは週およそ38時間の勤務で有給休暇や病気休暇などの手当が付く形態(パーマネント)ですが、ワーキングホリデーメーカーの多くは「カジュアル(Casual)」として雇用されます。
カジュアル雇用には有給休暇や雇用の保障がない反面、法律によって基本時給に25%の「カジュアル・ローディング(Casual Loading)」が上乗せされる義務があります。そのため、短期間で効率よく収入を得たいワーホリにとっては非常に魅力的な高時給設定となります。
また、オーストラリアには職種ごとに「モダン・アワード(近代労働協約)」が定められており、土曜日・日曜日・祝日の勤務や規定を超える残業時間には、基本時給の1.25倍〜2.5倍が支払われる「ペナルティ・レート(割増賃金)」が法律で保障されています。日本のような「サービス残業」や「みなし残業」といった曖昧なグレーゾーンはなく、働いた時間と条件に応じた給与が1分単位で計算されるのがオーストラリアの大きな特徴です。
カジュアルの場合はシフト制のため、忙しい週は週40時間以上働ける一方、閑散期には週20時間程度に減ってしまうこともあります。おおむね、1日7時間~8時間(週30〜35時間程度)の労働時間が平均的で無理のない理想的なペースと言えます。
労働時間における学生ビザや観光ビザとの違い
オーストラリア滞在中の就労条件は、保持しているビザの種類によって大きく異なります。
- ワーキングホリデービザ(Subclass 417):労働時間の制限なし(フルタイム・ダブルワーク可能)
- 学生ビザ(Subclass 500):2週間(フォートナイト)あたり最大48時間まで(※コース開講期間中。スクールホリデー中は無制限)
- 観光ビザ(ETA / Subclass 600):就労は一切禁止
学生ビザは以前「週20時間まで」とされていましたが、現在は「2週間で48時間」へと改定されています。学業が最優先となる学生ビザに対し、仕事の経験を積みたい方や資金をしっかり稼ぎたい方は、就労制限のないワーキングホリデービザを活用するのが賢明です。
| ビザ種別 | 就労可能時間 | 同一雇用主での期間制限 | 主な目的 |
|---|---|---|---|
| ワーキングホリデー | 制限なし(フルタイム・ダブルワーク可) | 原則6ヶ月(飲食・農業等の例外あり) | 観光・就労・短期学習(最大4ヶ月) |
| 学生ビザ | 2週間で最大48時間まで(休暇中は無制限) | 制限なし(ビザ有効期間内) | 語学・専門・大学での本格的な学習 |
| 観光ビザ (ETA) | 就労不可(ボランティア含め有償労働禁止) | 就労不可 | 短期観光・知人訪問・短期通学(3ヶ月以内) |
💡 留学カウンセラーからのワンポイントアドバイス
渡航直後は「とにかく稼ぎたい」とダブルワークで週50時間以上シフトを入れる方もいらっしゃいますが、生活環境の変化や英語環境での気疲れから1〜2ヶ月目に体調を崩してしまうケースが少なくありません。まずは週25〜30時間前後の仕事からスタートし、現地生活のリズムと英語環境に慣れてからシフトを増やすのが長く充実したワーホリ生活を送るコツです。
2.ワーホリ中の労働時間や支払いでのトラブルがあったら?
給料の未払いや違法な低賃金トラブルは、政府機関「Fair Work Ombudsman」へ日本語で無料相談できます。

どの国に行っても避けられないのが多少のトラブル。オーストラリアで労働関係のトラブルや不満、質問や確認したいことがあった時の相談先、またはトラブルを事前に避けるコツをご紹介しましょう。
Fair Work Ombudsman(公正労働オンブズマン)はあなたの味方です
オーストラリア国内で労働基準や賃金の監督を行う連邦政府機関がFair Work Ombudsman(FWO:フェア・ワーク・オンブズマン)です。不当な解雇、最低賃金を下回る支払い、ペナルティレートの未払いなど、労働者が不利な扱いや違法な待遇を受けた時に相談・通報できる公的機関です。
Fair Work Ombudsmanの存在は大きく、現地の雇用主や企業のマネージャーはこの組織の厳格な監査権限を知っているため、適切な雇用契約を結んでいる職場では従業員への扱いが非常に慎重です。オーストラリアというお国柄、労働者も権利を大いに主張する傾向にあるため、小さなことでも職場のマネージャーと解決できない場合はFWOに相談することをおすすめします。
もちろん、ワーキングホリデーメーカーも法的な保護の対象であり、相談したことによってビザが取り消されるような心配はありません。また、英語での説明が不安な場合でも、政府の通訳サービス(TIS National: 131 450)を利用して**無料で日本語の電話通訳**を介して相談することが可能です。
Fair Work Ombudsman 公式サイト(※サイト内の言語設定で「日本語」のガイダンス資料も閲覧可能です)
仕事内容、労働時間、賃金については書面(雇用契約書)でもらっておこう
せっかくのワーキングホリデー!できるだけ仕事でのトラブルを避けながら楽しく過ごしたいですよね。それなら、労働時間を含め仕事内容や時給条件を書面(雇用契約書・Fair Work Information Statement)でしっかりもらっておくことです。
仕事の契約もすべてが英語になるため、口頭であれこれ言われても解釈の違いが生じるリスクがありますし、万一のトラブル時に言った・言わないの水掛け論になってしまいます。また、オーストラリアでは給与支払い時に**ペイスリップ(給与明細:Pay Slip)**を1営業日以内に発行することが雇用主に法律で義務付けられています。
働き始めてからのトラブルを防ぐためにも、仕事内容、労働時間、時給、適用されるアワード名については書面でしっかり確認し、毎回の給与明細は必ず保管しておきましょう。書面がもらえない時は、「Could you please provide a written contract and pay slips?」と伝えて発行を依頼してください。
3.「思い出になるはずの写真がない」 働き過ぎていませんか?
高時給に惹かれて働き詰めにならず、英語学習や旅、仲間との交流を楽しむバランス感覚が大切です。

オーストラリアは世界でもトップクラスの高時給国です。ワーキングホリデーを利用してしっかり稼いで貯金をして帰りたいと言う人も多いでしょう。でも、ちょっと働き過ぎていませんか?
仕事ばかりに意識が集中して、ついついオーバーワーク。休みは疲れたから一日寝ている…なんていうことにもなりかねませんね。シェアハウスの友達やローカルの友達は観光へ出かけたり、ビーチでマリンスポーツを楽しんだりして、思い出になるような写真はたくさんあるようですが、自分自身はどうでしょう?ほとんどない…なんてことはありませんか?
写真というものは思い出がストレッチするものです。帰国後、オーストラリアでの写真を見ながら、なつかしく振り返ることができれば素敵ですね。
「そう言えば、この日カフェのボスに叱られて涙したな」「あの時、英語を教えてくれたLisa、元気かな」「久しぶりにオーストラリアのワーホリ仲間に連絡をとってみよう」と、こんな風にです。
オーストラリアワーホリの労働時間に関するよくある質問(FAQ)
Q. ワーホリ中にダブルワーク(掛け持ち)をして週50時間以上働くのは違法ですか?
A. 違法ではありません。ワーキングホリデービザには週あたりの労働時間の上限が定められていないため、複数の仕事を掛け持ちして週50時間以上働くことも法的に全く問題ありません。ただし、過重労働による体調不良や集中力低下には十分注意してください。
Q. カフェやレストランで働く場合、同じお店で6ヶ月を超えて働き続けることはできますか?
A. 原則として可能です。オーストラリア内務省の最新規定により、「観光・ホスピタリティ産業(Tourism and hospitality)」に分類されるカフェ・レストラン・バー・ホテル等での就労は、政府への個別申請なしで同一雇用主のもとで6ヶ月を超えて継続就労できる例外規定の対象となっています。
Q. 法定最低時給を下回る「キャッシュハンド(手渡し)」の仕事は受けても大丈夫ですか?
A. おすすめできません。完全な違法労働です。税金を納めないキャッシュハンドでの雇用は、最低賃金割れや突然の解雇、給与未払いなどの深刻なトラブルに巻き込まれるリスクが極めて高くなります。また、政府機関への通報時にも正式なペイスリップ(給与明細)がないと権利の回復が難しくなるため、必ず税金(TFN)を申告する正規の職場を選びましょう。
まとめ
さて、今回はオーストラリアワーホリでの労働時間について色々ご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?ワーキングホリデーの場合は労働時間の制限がないので頑張ってダブルワークをする人もいますが、海外で体調をこわしてしまうほど不安で寂しいことはありません。常に自分の体と会話をしながら労働時間も調整していきましょう。
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