留学先の治安を気にしても意味がない?その理由とは

留学先の治安を気にしても意味がない?その理由とは

生活に関する情報も治安に関する情報も、常に不足した状態で外国に長期滞在することになる「留学」。滞在中に危険な目には遭いたくない、心配だと感じるのは誰もが同じであり当然のことです。留学する本人だけでなく、留学に送り出す側が本人以上に心配で心配でしょうがないといったことも、あると思います。

しかし治安の心配は、したところでどうにかなるものでは、あまりありません。その理由を考えてみたいと思います。

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1.留学先の治安が悪くても、無事な人は無事

治安が悪いと言われている国に出かけても、無事帰国している人は大勢います。多少危険なエリアはあるとしても、留学先としておすすめに挙がっているような街は、無事に過ごすことができている人が多く治安以外のメリットもたくさんあります。だからおすすめになっているのだと思います。

私が留学したニューヨークにおいても、私が留学した当時も現在も、治安が悪いエリアはたくさんあります。この瞬間にも危険な目に遭っている人がいるかもしれません。私は、ニューヨークは危険な街であることをもちろん充分に認識したうえで留学先として選びました。ちなみにこの認識をしておくことは、実際に無事に過ごすためにも重要です。
» 参考:アメリカ留学は危ないのか?危ない目に遭わないためにできることは?

私の中での留学先の選択肢はハワイかニューヨークでした。治安の点で比較して選ぶとしたら、確実にハワイだったと思います。でも私はニューヨークを選びました。治安がよいだけの街を選んだからといって、必ず万人がよい留学生活を送れるとは限りませんからね。

そこに住んでいる人たちは、無事に生活している

「治安のことは、気にしても意味がない」と感じたのは、留学前に初めてニューヨークに一人旅したときでした。休暇で訪れるようなリゾート地ではない普通の街への旅行はこれが初めてで、治安に不安がある認識をしながらの旅行でした。でも道を行き交う人々を眺めながら、そもそもどんな国にも、人々が日々無事に過ごしている普通の生活があることに気づいたのです。

無事に日々を過ごしている人が大多数で、これほどにも世界中から、その魅力に引きつけられて人々が集まってくる街なら、治安の心配をすることは重要ではないのだろうと思いました。

2.留学先の治安が良くても、危険な目に遭う人は遭っている

安全な街を留学先に選べば、絶対に危険に合わないかと言えば必ずしもそうではありません。

世界的に安全な国であると、筆頭に挙げられる日本国内においても、日々犯罪は起きています。外国人留学生が日本で危険な目に遭っている例はたくさんありますし、日本で生まれ育った日本人でもひったくりや強盗に遭っている人はいます。犯罪の種類はこれだけではく、例えば悪い人に騙されてお金を巻き上げられるようなことも、外国人/日本人かかわらずしょっちゅう起きていると思います。

また、日本人にとって「安全な外国」として信頼の高いハワイやグアムに初めての海外旅行をして、交通事故に巻き込まれて亡くなってしまう人も実際にいます。スリやひったくりに遭ったり、道端で詐欺にひっかかってお金を取られたりしている人も大勢います。初めての海外旅行なら特に、彼らは治安の心配がいらないことも決め手となって行き先を選んだはずです。それでも、危険な目に遭うときは遭ってしまうものなのです。

3.スリやひったくりに狙われないようにすることはある程度可能

突発的な事故は防ぎようがないとしても、防ぎようがある犯罪もあります。普段から気をつけていることで、犯罪被害に遭わないようにすることはある程度可能だと私は考えます。

スキがない雰囲気の人になる

慎重派の私は、学生時代に「スキがないよね。」要は、話しかけづらいオーラを出している種類の人間だと、友人に指摘されたことがあります。それからは、フレンドリーにするべき時とバリアを張るべき時を意識して状況に応じて切り替えるようになりましたが、このことは、外国で生活するにあたっても、危険な目に遭わないための多大な効果があっただろうと、自分で感じています。

外国にいる間は基本的にずっと、スキを見せないようにして暮らしていました。一人旅するときも同様です。それぐらいでちょうどいいと思います。

スキがある人の例とは?

スキがある人は、人としての雰囲気だけでなく、身だしなみや行動からもにじみ出てしまうため、犯罪者の目につきやすくなります。

例えば、公衆の面前の出す必要がないところで、お金や財布をおおっぴらに出す、持っているバッグの口のファスナーがほんの少し開いている、服のボタンが外れている、etc.。とても小さなことでも、ターゲットを物色しているプロの犯罪者にとっては格好のカモである目印になります。そして本人は、そんなアピールをしてしまっていることに全く気付いていない。このことも、「スキがある」と言われてしまう理由です。

スキがないはずなのにヤラれてしまった体験談

一人暮らしの1年弱のニューヨーク生活を無事に過ごしきった、スキのないはずのない私でしたが、その後の旅行中にバルセロナでスリに遭ったことがあります。そのときの海外旅行経験は50回近くになっており、治安が悪い街であることも充分に認識していて、貴重品はバッグに入れるのではなくすべてポケットに入れ、バックはひったくられるかもしれないことを考えて常に脇の下にしっかり抱え持つという、充分な対策もしたつもりでした。

私の対策はできていたのかもしれませんが、先のスキがある人の例の一部は、実は私の身近な人のことです。彼が財布をスラれました。スリの手口は敵ながらあまりにも鮮やかであったため、遭った直後は事故としか言いようがないと思っていましたが、普段のことまでいろいろ思い返して考えてみると、スキがありありで目をつけられてしまったのだろうと思います。前回のスペイン旅行でもマドリードで財布をスラれていたこと、このスリに遭ってからやっと思い出したほどですから…。

とにかく、このことはたいへん貴重な体験だったと思っています。万全に対策をしていたと思っていても、その道のプロのターゲットにされてしまったら絶対にヤラれてしまう犯罪被害もあること、そしてどうすれば犯罪者に狙われづらくなるのかを、明確に知ることができた機会となりました。

4.事故や無差別な殺傷事件に巻き込まれることは、防ぎようがない

自分に一切落ち度がなくても、車が道に突っ込んでくるような事故や、人が集まる場所を狙った爆破や発砲のような、無差別な殺傷事件に巻き込まれてしまうことは、いつどこで誰に起きるか分からないことですし、何をどう気をつけたとしても防ぎようがないことだと思います。

メルボルンでの車の暴走事故で思うこと

数日前オーストラリア・メルボルンで、車の暴走に巻き込まれて日本人男性が死傷した事件も、たまたまよくないタイミングで偶然そこにいただけの人々が多数犠牲になってしまいました。メルボルンといえば「世界で最も住みやすい街」としても知られる、治安の心配などする必要がないような安全な街です。

私の親族がメルボルン近郊に住んでいて何度も訪れたことがあるため、どれほど安全な街かは私もよく知っています。今回の事件については日本語では詳細が一切報道されないため、気になって地元のニュースサイトを読んでみましたが、事故があった現場は、地元の人しか行かないようなところではなく、メルボルンに観光旅行すれば誰でも普通に街歩きをする範囲内、街の中心部の普通のショッピングモールの前でした。そんなところでまさか死んでしまうような事故に遭遇するだなんて、誰が予測できるでしょう?

5.留学先の治安の心配は、旅行中の天気を心配するようなもの

このような痛ましい事故が一度起こったからといって、メルボルンの治安についての世界的評価が下がることはありません。同じ事件がまた起きる確率も分かりません。例えばヤク中の人が起こす事件は、治安のよい国でも悪い国でも、世界中どこにでもあります。日本でもときどき聞きますね。

私の留学中のことを考えてみても、地下鉄の車内で遭遇した挙動不審だった人が、いきなりナイフを振り回すようなことも充分にあり得たわけですが、そんな心配をしても仕方がないと改めて思います。

新婚旅行でビーチリゾートに行くことを決めた人が、旅行中に雨が降ったらどうしようとものすごく心配している。こういった話を聞くと、「雨が降るのを止めることはできないし、絶対に降らないかどうかは誰にも分からないこと。心配すること自体が無意味。雨が降るのがそんなに嫌で心配ならば、旅行を取りやめるしかないでしょう。」と思ってしまいます。

留学先の治安の心配についても、これと同様であると私は考えています。心配をしすぎたことでもし止める決断をしてしまうと、その先にあったはずの貴重な経験をすること、すべて丸ごと失ってしまうことになってしまいます。

治安の心配は、いくらしてもなるようにしかなりません。なるようにしかならないのなら、心配することは無意味だと思います。

最後に、先の事故に遭われた方々には大変残念なことだと思います。亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。

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