台湾でワーキングホリデーするには【ビザや費用、準備など総まとめ】

台湾でワーキングホリデーするには【ビザや費用、準備など総まとめ】

ワーキングホリデーは、1年間海外で休暇を過ごす目的で滞在し、学校に行ったり、働いたり、暮らしたりする中でその国の文化や言葉などを吸収するといったものです。今回は日本からほど近く、旅行でも人気の「台湾」でのワーキングホリデーの魅力やビザの取得方法、出発前の準備などのお役立ち情報をお届けします。

1.親日家の多い台湾でワーキングホリデー

台湾では日本のアニメやドラマ、映画などが放映されており、日本のファンが多いです。そのためか、日本人に優しい人も多く(日本人以外にも優しいですが)、日本語が話せる台湾人も珍しくありません。そんな台湾の魅力を一挙にご紹介しちゃいます。

日本から近い

日本から台湾までは、飛行機で3時間ほどと近いので、なにかあればワーキングホリデー中も、すぐに帰ることができるので安心です。また、ベトナムやインドネシア、韓国などほかのアジアの国々にも近いので、アジア旅行もしやすいです。

wifiが発達している

台湾は日本よりもwifiや格安SIMが発達しています。そのため、無料や格安でインターネットが使え、しかも速度も速いです。

物価が安い

台湾は日本に比べると物価が安いので生活費や、住居費、交通費のことを考えても住みやすいです。ワーキングホリデーや留学では、節約のために自炊を徹底する人も多いですが、台湾ならば外食がメインでも、ローカルな食事を中心にすれば、それほど食費を心配することはないでしょう。

ビールは120円くらいで買えますし、ランチは150円くらいでも食べられます。交通機関では、バスや電車は50円くらいから、新幹線は6千円くらいからでも乗れます。

食事が日本人にも合いやすい

台湾の料理やお菓子は日本人の口にも合いやすく、有名なものではマンゴージュースやタピオカドリンクなどがあります。また、中華だけではなく、洋食やイタリアン、日本をはじめとしたアジアの国々の料理がバラエティーに楽しめます。日本人が多く住んでいることもあり、日本食レストランも多いです。

日本語も通じやすい

日本からの観光客も多いことや、日本のファンで日本語を勉強している台湾人も結構いるので、都市部ならば日本語が通じやすいということもあります。台北にある「林森北路」では、日本人向けの店がたくさんありますので、ホームシックになっても安心です。また、海外からの観光客が多いことから英語も通じやすいので、中国語ができない方でも安心です。

観光スポットも多い

あまり国土自体は大きくない台湾ですが、観光スポットは意外と多いです。自然やアート、映画のモデルに使われた場所などもあり、観光スポットまでの交通機関も電車、バスなど発達しているので動きやすいです。

治安も悪くない

中国といえば治安があまりよくないイメージもありますが、台湾は比較的治安がよい方です。とはいっても観光客を狙ったスリもあり、人混みや夜間の一人歩きなど、気をつけるべき時は気をつけましょう。

日本に馴染みのあるお店も多い

台湾には日本にも馴染みのある、すきややセブンイレブン、ダイソー、マクドナルドなど日本でも見かけるチェーン店が多いので、安心感があります。

2.台湾のワーキングホリデービザ申請について

台湾のワーキングホリデービザ申請方法や条件についてみていきます。

【基本情報】

協定開始時期 2009年から
年齢 18歳~30歳
ワーキングホリデー期間 1年間
就労期間 制限なし
就学期間 制限なし
定員 2000人
申請料 無料
申請から発行までの期間 早ければ1日~2日

滞在期間について
台湾のワーキングホリデーの有効期限は1年間ですが、滞在期間は180日なので、現地で期限が近づくタイミング(15日前より可能)で延長手続きが必要になります。期限が過ぎれば、180日で帰国となりますので、ご注意ください。

【ビザ発給条件】

  • 主な目的がホリデーを過ごすことである者
  • 日本に住んでいる者
  • 18歳~30歳以下の者
  • 日本国籍のパスポートを所有している者
  • 健康である者
  • 犯罪歴がない者
  • 今まで台湾のワーキングホリデービザを取得していない者
  • 台湾滞在中の十分や生活費(20万円以上)がある者
  • 片道航空券で入国する者は、帰国用の航空券を購入できる十分な資金を持っている者
  • 扶養家族を同行させない者
  • ワーキングホリデーの期間中に万が一、病気や事故などに遭遇した場合に保障される海外旅行保険に加入している者

申請方法

申請方法は、台湾のビザ専用のウェブサイトから申請書をダウンロードする必要があります。申請書はフォームからダウンロードし、氏名や生年月日といった個人情報を申請書に登録後、印刷し手書きで署名をします。

申請はこちらから
線上填寫簽證申請系統

あとは必要書類を中華民国在日代表処に申請し、無事にビザが発行されるのを待ちます。だいたい早ければ翌日には、ビザの受け取りが可能となっていますが、場合によっては追加で書類が必要になったり、面接が必要になったりすることもあります。ビザの郵送での受け取りや、代理人からの申請はできませんのでご注意ください。

【必要書類】

  • 申請書
  • 履歴と計画書(ダウンロードはこちらへ
  • パスポート(有効期間15ヵ月以上)
  • 表紙を含むすべてのパスポートのページのコピー
  • 証明写真2枚
  • 海外旅行保険の加入を証明できるもの
  • 預金残高証明書(20万円以上)
  • 往復航空券の写し(ない場合は、片道のみでOK、あとで航空券を購入できるだけの資金に10万円以上、上乗せされた預金残高証明書が必要)

【申請先】

名称 台北駐日経済文化代表処
住所 〒108-0071 東京都港区白金台5-20-2
電話番号 (81-3)32807811
開館時間 月曜日 ~金曜日: 09:00-11:30、13:00-17:00
ホームページURL http://www.roc-taiwan.org/jp_ja/index.html

東京のほかにも、北海道、横浜、大阪、福岡、沖縄にも分処があります。詳しくはこちらへ
組織と業務 – 台北駐日経済文化代表処 – ROC Taiwan.org

3.1年間にかかる費用はどれくらい?

台湾は物価が安いですが、その分給与も安いことや、生活費が結構かかることが予想されます。用意したいお金については、個人差はあるものの100~150万円以上はあるとよいでしょう。

語学学校

コースやレッスンの数などによって個人差はありますが、1ヵ月で3万円~10万円ほどを目安に考えるとよいです。

生活費

家賃は1人暮らし用で30000円~50000円といったところです。シェアハウスなら半額くらいにすることもできます。ちなみに台湾では一般家庭でも外食が当たり前となっており、キッチンがないという部屋も珍しくありません。家賃と相談しながら、キッチン付きがよいか、なしでも大丈夫か決めるとよいでしょう。

食費

台湾は物価は安いですが、キッチンなしの部屋が多いために自炊ができずに、食費がかかるということもあります。外食は安い店ならば1回150円ほどでも済ませられますが、コンビニなどで購入すると日本と同じくらいの値段になることもあります。仮に1日の食費を1000円とすると、1ヵ月で3万円ほどになります。食費を節約したい方は、飲食店で働けば、まかないで昼や夜の食費を節約することもできるでしょう。

航空券と保険

航空券は格安航空会社ならば、2万円くらいからでも購入可能です。保険は1年で15万~25万円といったところです。

仕事

ワーキングホリデービザでは1年間、就労や就学、その他旅行など台湾で自由に生活することができます。就労について3ヵ月以内や6ヵ月以内といった制限はないものの、ワーキングホリデービザの目的はあくまで台湾で休暇をすごすことなので、1年間働きっぱなしはおすすめしません。

ちなみに、台湾の給与は日本に比べて安く時給は500円~といったところです。仮に1日7時間×20日働くと月に稼げるのは7万円といったところ、中国語やほかの言語、スキルなどがない場合は給与が低めの日本食レストランやベビーシッターといった仕事につく方が多く、人によっては、日本語教師の職につくという人もいます。

4.台湾での生活するにあたって注意したいこと

学校

学校によっては、語学以外にもアートや音楽など専門分野が勉強できるところもありますので、自分の勉強したいコースを受講するとよいでしょう。

仕事

時給は安いですが、働くことは語学の勉強にもなります。台北の中にある林森北路(リンセンベイルー)という地域では、現地の日本人向けのお店が多いことから、飲食店のスタッフとして働く留学生たちも多いようです。

仕事はインターネットや求人ペーパー、人脈を使って探せます。言葉は話せるにこしたことはありませんが、日本人がよく利用するお店ならば中国語がほとんどわからないという人でも雇ってもらえることはあるようです。

住まい

住まいは日本にいるうちから決めてきてもよいですし、最初に学校に行くならば、寮やホテルなどに滞在しながら不動産会社やインターネット、人づてなどを使って次の転居先を決めるということもできます。

住まいによって家具や家電付き、家賃に光熱費が含まれているところなどさまざまなので、入居前によく確認しましょう。また、台湾は小さな島国ながらも都市によって、暮らしやすさが多少異なります。

台北市
台湾の首都で、人間が多く都会なのでなんでもそろいます。美術館や博物館、スポーツなど、観光も楽しめます。しかし、物価はほかの都市よりは高い傾向があったり、排気ガスが多く空気が悪かったりということがあります。日本でいう東京のようなところなので家賃も高く、人口が多いためよい物件は見つけにくいかもしれませんが、その分仕事は見つけやすい方です。

台中市
台中市は都会ながらものんびりした都市で、台風といった自然災害の影響も大きくうけることが少ないのでおすすめです。雨もほかの都市に比べると少なく、比較的温暖な気候です。物価も安い方で、家具や家電付きで8万円ほどのアパートメントを見つけることもできるでしょう。

高雄
高雄は物価が安く住みやすい町ながらも、日本からのアクセスがよい都市で、台北、台中に比べるとのんびりした街並みで住みやすいです。マンゴーやバナナなど果物の産地もあるので、新鮮な果物に出会いたい方におすすめです。

台南市
台中、台北に比べると田舎でありながら、伝統的な街でもあります。気候は冬は台北や台中に比べてあたたかいので寒がりさんにおすすめ、そのかわり夏は暑くなりやすいです。

旅行

節約をしたいなら、30歳までのユーストラベルカードを持っていれば各観光スポットで割引といった優待サービスを受けることができます。

言葉

台湾で話される中国語は北京語と同じような言葉(台湾華語)です。ほかにも地方や高齢者によっては、なまりがある言葉が使われることもあります。しかし、台湾に住んでいる日本人が多いことや、日本語がわかる台湾人も結構いるので、中国語がわからなくてもあまり不安に思う必要はなさそうです。

銀行口座

現地で働く際に、給与振り込みのため銀行での口座開設が必要になります。銀行によっては日本語が理解できる社員もいますので、そういった金融機関ならば安心です。

持ち物

1年住むなら持参したいものは多いかもしれませんが、消耗品に関しては最初の1週間分くらいあればよいでしょう。日本の食材や調味料系も現地でそろえることができますが高いので、日本から持ってくることがおすすめです。

服はユニクロのようなブランドでは、意外と高いということもありますが、基本的には安物も多いです。しかし、日本の安物の服以上に質は低いので、日本から持参してもよいかと思います。そのほか、日本からおすすめの持ち物を紹介します。

変換プラグと電源タップ
変換プラグを2個ほどあとは、いろんな電子機器をつなげる電源タップがあれば便利です。変圧器は荷物になるので電化製品は、できれば海外対応のものがよいでしょう。

チェーンロック、S字フック
旅行時の荷物管理や、荷物や洗濯物をかけるときなどに活躍します。

クレジットカードや国際キャッシュカード
現金よりもカード社会なので、クレジットカードや国際キャッシュカードは、VISAとMastercard、アメックスなどブランドの違うものを2~4枚持参がおすすめです。現金は日本円と台湾ドルも少し持っていきましょう。

各種書類のコピーや証明写真、履歴書など
日本にいるうちに、英語や中国語で書いた履歴書のテンプレートなど作成しておくとよいでしょう。その他証明写真やパスポートやビザ、クレジットカード、航空券、海外旅行保険などの重要書類は万が一の紛失、盗難、提出に備えていつくかコピーを持っているとよいです。

文法書
日本語の文法書は手に入りにくいので、日本からお気に入りの1冊を持って行きましょう。

コンタクト用品
視力がよくない方は、眼鏡やコンタクトレンズ、ケア用品、目薬なども持参しましょう。

常備薬
腹痛用の薬や風邪薬、鎮痛剤など必要な分だけ持参しましょう。

電子機器
職探しや住まい探し、旅行などに使えるのでパソコンまたはタブレット、SIMフリーのスマートフォンは持参しましょう。とくにスマートフォンは、交通機関や宿の予約などなにかと重宝します。台湾についてから、格安SIMの契約が可能ですが、スリに気をつけましょう。必要な方はモバイルバッテリーやポータブルハードディスク、ルーターの持参もおすすめです。

虫よけグッズ
虫が結構いますので、虫よけスプレーや虫刺されの薬などもあればよいです。スプレー類は可燃性のものは飛行機に持ち込みできませんので、ガス式ではないものにしましょう。

服や靴
冬は寒いので、カイロやヒートテック、コンパクトに携帯できるウルトラライトダウンジャケットがおすすめです。また、ブーツやスニーカーなど歩きやすい靴も持参しましょう。雨もよく降るので防水がおすすめです。

トイレットペーパー
水洗トイレになっていないところもあり、そういったところでは、トイレットペーパーは隣のごみ箱に捨てることになります。流すと詰まってしまうこともあるので気をつけましょう。トイレットペーパーが置かれていないということもあるので、流せるティッシュやトイレットペーパーを少し携帯するとよいです。

日本食
お菓子や、インスタント、レトルトなど。安く買えるスーパーマーケットもあるようですが、現地で買うと高いというケースが多いです。はじめからいくつか持参して、なくなってきてから日本の家族や友人にお願いして送ってもらうというのでもよいかと思います。

【そのほかあれば便利なもの】

  • 化粧品類
  • 裁縫セット
  • カメラ
  • 剃刀
  • 生理用品
  • 電子辞書
  • 爪切り
  • 耳かき
  • ノートと筆記用具
  • 折り畳み傘
  • 通学用や街歩き用のカバン

その他台湾での注意点

格安SIMを使おう
日本でもジワジワきている格安SIMですが、台湾ではSIMカードはすでに主流で日本よりも安い料金体系で契約できます。渡航前に、日本の携帯電話は解約または休止状態にした方がよいでしょう。

中華民國統一證號の取得
中華民國統一證號は台湾での身分証明書のようなもので、口座開設の際などに必要となってきます。移民局にパスポートとその写し、申請書を提出して取得できます。

更新手続きに注意
台湾のワーキングホリデービザは1年間の期限があるものの、最初に発行されるビザは180日(半年間)分となっています。そのため、180日が近づいたタイミングで現地で延長手続きを行わないと不法滞在者となってしまいます。手続きは期限が切れる15日前から、移民局で行えますので忘れないようにしましょう。

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