UCLAやUCバークレーの入学では、コミュニティカレッジ(以下、コミカレ)からの編入が王道ルート。
留学情報館にも「UCLAもしくはUCバークレーに編入するために、おすすめのコミカレをはありますか?」という質問をよくいただきます。

池上さん:コミカレは、編入の8割を決めるといっても過言ではないくらい大事です。コミカレを選ぶ時の注意点も含め、選び方のポイントを解説していきますね。
池上聡太さん
*この記事は、YouTube動画「UCLA・UCバークレー編入におすすめのコミュニティカレッジと選び方のポイント」をわかりやすく記事にしたものです。
どんなコミカレを選ぶべき?
池上さん:まずコミカレとは、簡単にいうと地域密着型の大学。日本でいう短期大学のような存在ですね。4年制大学は学費が高くて無理、でも勉強がしたいという人が通う地域密着型の短期大学です。ただ近年はコミカレの形が少し変わってきました。「4年制大学への編入に特化したコミカレ」が出てきたのです。
コミカレもビジネスなので、稼ぎたいと思った時に「留学生をたくさん集めて、たくさんの留学生を編入させて実績を作れば、入学希望者が増えて稼げるのでは?」と考えるコミカレが増えてきたというわけです。
大塚社長:なるほど。もともとコミカレは地域密着型の学校だったけれど、近年は総合大学への編入を目指すことに特化したところも増えているんですね。
コミカレ選びで注意すべき点①編入に特化した学校を選ぶ
池上さん:UCLAまたはUCバークレーへの編入を考えている人は、トラディショナルな地域密着型のコミカレではなく、絶対に編入に特化しているコミカレを絶対に選んでくださいぶように気をつけてください。
大塚社長:なぜ地域密着型のコミカレはだめなんですか?
池上さん:コミカレ側にほとんど編入に関する情報がない可能性が高いからです。コミカレっておそらく全米で1,000以上あるのですが、実は編入に特化したところは多くありません。編入に特化していると何がいいかというと、編入についてカウンセラーさんがアドバイスをくれることはもちろんですが、GPAが取りやすいのです。
コミカレ側としてもたくさんの生徒が編入した方が儲かるので、いい成績が取れるようサポートしたり、甘めに成績をつけてくれたりするんですよね。
大塚社長:地域密着型のコミカレでは、編入に関するサポートが受けにくい?
池上さん:いい成績を取らせてあげるための手厚いサポートはないと思った方がいいです。地域密着型のコミカレの先生たちの仕事は、いい成績を生徒にあげることではなく、いい教育を生徒にすることだからです。厳しい先生が多く、留学生に対しても手加減しない印象がありますね。
いっぽう編入に特化したコミカレは留学生も多く、留学生という境遇もある程度考慮してくれたり、留学生向けのサポートや相談窓口があったり、サポート体制が充実しています。必ず編入に特化したコミカレにいくことをおすすめします。
コミカレ選びで注意すべき点②
大塚社長:コミカレ選びには大学の場所も重要だとか。
池上さん:基本的には志望校の近くのコミカレにするのが無難です。例えば、編入制度が一番充実しているカリフォルニアの大学、UCLAとかUCバークレーとかに行きたい場合は、基本的にはカリフォルニアのコミカレに行くようにしてください。大学側が同じ州内のコミカレからの編入を優先すると公言しています。
大塚社長:UCLAもUCバークレーも州立。カリフォルニア州が税金で運営している大学だから、カリフォルニアに住む人たちを優先するわけですね。
池上さん:逆にいうと「私はニューヨークが好きだからニューヨークのコミカレに行く!でもUCLAに編入したい」という場合、編入の難易度はかなり上がります。州をまたいでの編入は同じ州内での編入と比べて難易度が3倍以上、上がるので、正直おすすめできません。
編入したい大学によって違う、オススメのコミカレとは?
池上さん:おすすめのコミカレはもちろん志望校によるのですが、例えばUCLAに行きたい場合。UCLAはロサンゼルスにありますよね。ロサンゼルスがあるのはカリフォルニアの中でも南の方にあるので、同じく南エリアのコミカレがおすすめです。
逆にUCバークレーに行きたい場合は、北カリフォルニアを選んでください。同じカリフォルニアといっても、北と南では北海道と沖縄くらい離れているので。
大塚社長:具体的におすすめのコミカレを知りたいです!
池上さん:UCLAなら一番合格率が高いのはOCC(オレンジコーストカレッジ)。場所がUCLAに近いのもメリットだと思います。UCLAの近くにはUCLAに入学したい人が集まるので、同じ目標を持った仲間に出会えるのはもちろん、気軽に大学のキャンパスツアーに参加できますからね。しかももしUCLAのクラブに入ったら「実際にUCLAの人と活動していました」と編入の時にアピールできて有利になりますよ。
OCC以外なら、シトラスカレッジとサンタモニカカレッジも編入に特化していて合格者が多いですが、おすすめなのはダントツでOCCです。逆にサンタモニカレッジは、この中で一番おすすめできません。
大塚社長:なぜサンタモニカカレッジはおすすめできないんですか?
池上さん:とてもいい大学ですが、編入に特化しているというより、地域密着型のコミカレに近いからですね。
ここだけの話、留学エージェントに行くとサンタモニカカレッジをおすすめされることがあるはずです。なぜかというと大人の事情が絡んでいるから。本当に親身に相談に乗ってくれるエージェントであれば、サンタモニカカレッジをおすすめしないと思いますけどね。
大塚社長:本当にUCLAに編入したいなら、OCCまたはシトラスカレッジがいいんですね。
池上さん:いっぽうUCバークレーに編入したいなら、DVC(ディアブロバレーカレッジ)、ディアンザ、バークレーカレッジの3つがいいと思います。
ディアンザは少し離れていますが、DVCとバークレーカレッジはUCバークレーからとても近く、UCバークレーと接点を持ちやすいのでおすすめです。DVCは私がいたコミカレでもあるんですけど、編入合格率トップなんですよね。だから編入に特化したコミカレの中でも、DVCはとくにおすすめです。
オススメできないコミカレとは?「編入ガチ勢」が少ない学校
大塚社長:逆にどんなコミカレはおすすめできないですか?
池上さん:繰り返しになりますが、地域密着型のコミカレはおすすめできません。あともう少し付け加えるとすれば、「編入ガチ勢」でない生徒が多いコミカレは避けた方がいいです。
例えばさきほどのサンタモニカカレッジ。立地がよく、日本人が一番多く、とても楽しいコミカレなのですが、そもそも編入を目指している人が少ないんですよ。語学学校として通っている人やコミカレを卒業することだけを目標にしている人、何も考えずにとりあえず海外へ行きたいから来た人が多いんですね。
大塚社長:なるほど。しかもサンタモニカカレッジは観光地のど真ん中にあるので、遊び目的で来る人も多そうですね。
池上さん:海外留学を楽しみたいだけならいいと思うんですけどね。今回は「UCLAに編入したいならどのコミカレがいいか?」というテーマなので。それならある程度意識が高い人が集まる場所がいいと思います。観光地の中心にあるコミカレは、誘惑も多いのであまりおすすめできません。
大塚社長:編入に特化した大学か地域密着型の大学かを知るには、どうしたらいいですか?
池上さん:現地の情報に詳しい人や専門家に聞いてください。なぜならどのコミカレのウェブサイトにも、表面上は「編入に特化しています!」と書いてあり、ググっても実情はわからないからです。例えば詳しい人でいえば、私のようにUCLAなどに実際に留学して、どんなコミカレから来た人が多いかなど、実情を把握している留学経験者。専門家は留学エージェントなどですね。コミカレは決してどこでもいいわけではないので、必ず詳しい人や専門家に相談して決めてください。
最後に
池上さん:本当にコミカレ選びは大事です。「誰と出会うのか」も大事。「どんな場所なのか」も大事。編入試験の合格率にも大きく影響します。だからこそネット上のマーケティングの情報に流されず、ちゃんと専門家の意見を聞いて、自分で自分に合ったコミカレを選んでもらいたいです。