ドイツの大学に留学する場合、学費以外の生活費はどのくらい?
生活費を節約する方法は?
このように悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
授業料だけでなく、家賃や食費、電話料金などさまざまな項目の内訳が知りたいと思うもの。
そこで本記事では、ドイツ正規留学の1ヶ月にかかる費用の目安と、節約方法を解説します。
*この記事では1ユーロ=139円(2022年12月21日)で計算しています。
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ドイツ大学正規留学にかかる費用の目に安は一か月で約870ユーロ
引用:「ドイツ連邦共和国大使館・総領事館」(2022年12月23日)
ドイツ正規留学にかかる費用の目安は一か月で約870(約12万1,674円)ユーロです。
それぞれ細かい費用の内訳を下記の表にまとめているので、参考にしてください。
支出項目 | 目安金額 |
家賃 | 332ユーロ(46,431円) |
食事 | 154ユーロ(21,537円) |
衣類 | 48ユーロ(6,713円) |
交通費(車/公共交通機関) | 116ユーロ(16,223円) |
健康保険、診察料、薬 | 96ユーロ(13,426円) |
電話、インターネット、
ラジオとテレビのライセンス |
32ユーロ(4,475円) |
作業資料(本など) | 24ユーロ(3,356円) |
レクリエーション、文化、
スポーツ |
65ユーロ(9,090円) |
合計 | 867ユーロ(12万1,254円) |
参考:「Costs of education and living」(DAAD,2022年12月23日)
家賃(光熱費込み)
ドイツに住む学生が支払う家賃の平均は、1ヶ月323ユーロ(45,173円)ですが、首都近郊や郊外によって値段は異なります。
例えば、フランクフルトやミュンヘンなどの首都近郊は家賃が高くなりやすく、ワンルームマンションの家賃相場は約595ユーロ(83,213円)です。一方で、ライプツィヒのような田舎の家賃の平均は約379ユーロ(53,005円)です。
また、家賃は実際に住む家によっても異なります。
ドイツの学生は、一般的に「賃貸」「寮」「フラットシェア」のいずれかを利用しており、それぞれの特徴と平均家賃を下記の表にまとめました。
フラットシェアとは、ひとつの家やアパートを数人で借りて共同生活する滞在方法で、ルームシェアとも呼ばれます。
賃貸 | 平均389ユーロ
(54,403円) |
|
寮 | 平均246ユーロ
(34,404円) |
|
フラットシェア | 平均363ユーロ
(50,767円) |
|
参考:「Renting a room」(DAAD,2022年12月23日)
食事
引用:「mytime」(2022年12月23日)
ドイツに住む学生の食費相場は約154ユーロ(21,537円)です。特にドイツの外食費用は日本の外食費用よりも高くなる傾向があります。
昼食 | 夕食 | |
ドイツ | 10〜20ユーロ(1,398〜2,797円) | 25〜50ユーロ(3,496〜6,992円) |
日本 | 1,000円以内 | 1,500円ほど |
参照:「たまには外食したい!家族で外食するのは月にどれくらい?予算はいくら?」(ファイナンシャルフィールド,2022年12月23日)
また、ドイツではチップの文化が根付いているため、上記の費用に10%かけた分を支払います。
その反面、スーパーマーケットはドイツの方が日本よりも安い傾向があります。例えば、パンや果物、乳製品などは安く、下記にそれぞれの費用をまとめました。
・果物:0.33〜0.45ユーロ(46〜62円)
・乳製品:0.79〜10ユーロ(110〜1,399円)
・パン:0.69〜0.89ユーロ(96〜124円)
・肉:1.09〜16ユーロ(152〜2,239円)
・野菜:1.09〜3.29ユーロ(152〜460円)
参照:「myTime.de – lhr Online-Supermarkt」(2022年12月23日)
交通費 (車/公共交通機関)
引用:「ミュンヘン中央駅」(Wikipedia,2022年12月23日)
ドイツにおける交通費の平均は約116ユーロ(16,223円)で、主な交通機関は以下の5つです。
Sバーン:都市近郊型の電車で、ベルリンの中心地を運行する路線
Uバーン:地下鉄のことで、移動する駅数によって料金が異なる
トラム:旧東ドイツ側を中心に運行している路面電車
バス:S・Uバーンでは行けない街角まで辿り着ける交通手段のひとつ
タクシー:バスと同じように、電車やバスでは行けない細かな場所にまで辿り着ける
また、ドイツの大学に在籍している学生であれば、セメスターチケットを利用できます。
セメスターチケットとは、SバーンやUバーンなどの公共交通機関を無料で利用できるチケットのことで、所属する学校によっては語学留学生であっても取得可能です。
健康保険、診察料、薬
ドイツの健康保険、診察料、薬にかかる費用の相場は、96ユーロ(13,426円)です。
健康保険には公的保険と民間保険の2種類があり、いずれかに加入しなければなりません。
まず、公的保険とは、政府が保険料や補償する内容を定めている保険のことです。ワクチン接種や歯の治療など、ほぼすべてが補償の対象となります。
公的保険の費用は、個人の収入によって異なりますが、収入がない学生は、政府が定めている学生の生活費(月934ユーロ、13万624円)を元に計算されます。
一方で民間保険とは、公的保険よりも保険料や補償範囲の幅が広い保険です。
公的保険よりも安く抑えられることもありますが、その分補償してくれる内容が乏しいこともあります。中には、公的保険の費用よりも数倍以上高い民間保険もありますので、内容をよく確認しましょう。
電話/インターネット/ラジオとテレビのライセンス
引用:「online shop」(Deutsche Telekom,2022年12月23日)
電話やインターネットなどの通信関係にかかる費用は、32ユーロ(4,475円)です。インターネットを契約するプランによっては、固定電話がセットになっている場合があります。
ドイツには、ARDやZDFなどの公共放送があり、これらの受信料を支払わなければなりません。ひとつの住居ごとに請求され、テレビを所有するしないにかかわらず料金が徴収されます。
また、日本で使っている携帯電話がドイツで使えない場合は、現地で携帯電話を用意しなければなりません。
ドイツでは、携帯電話の料金プランが「契約」「プリペイド」の2種類に分けられます。
特に、短期的にドイツに滞在する方には、プリペイドがおすすめです。携帯販売店や家電量販店、スーパーマーケットなどで購入でき、契約プランよりも安い特徴があります。
その他
書籍やレクリエーション、余暇の運動など、その他にかかる費用は65ユーロ(9,090円)です。個人差はあるものの、学校で使うテキストを揃える必要があったり、スポーツチームに所属したりすると、その分費用がかかります。
しかし、レクリエーションやスポーツチームへ参加することで、現地の学生や社会人の方とも交流できます。せっかく留学しているのであれば、知識・経験を増やすためにも積極的に他者と関わることが大切です。
費用はかかってしまうものの、自分の将来への自己投資として積極的に活用していきましょう。
生活費を節約する方法
費用負担を減らすには、主に下記4つの方法があります。
・家賃を節約する
・食費を節約する
・セメスターチケットを利用する
・番外編:現地で働く
それぞれ詳しく解説します。
家賃を節約する
もっともインパクトが大きい方法は、家賃の節約です。住む地域を変えたり、他の学生とシェアしたりすることで、費用を抑えられます。
前述したように、首都周辺に住むのと郊外に住むのとでは必要な費用が異なり、シェアハウスや学生寮を利用すれば、さらに費用を抑えられるでしょう。
またドイツは光熱費が高いため、日本と同じ感覚で使ってしまうと費用が高くなってしまいます。光熱費を下げるポイントは以下のとおりです。
・暖房(ラジエーター)や換気扇:室内の温度を19℃〜20℃に
・冷蔵庫や冷凍庫:冷蔵庫は7℃、冷凍庫は-18℃に
・電気:使わない場合はプラグを抜いておく、LEDに変える
・水:手を洗うときや、歯を磨くときは、なるべくお湯を使わない
参考:「Helpful tips for saving energy」(DAAD,2022年12月23日)
食費を節約する
引用:「ドイツ連邦共和国大使館・総領事館」(2022年12月23日)
工夫次第で食費も大きく節約できます。特にドイツでの外食費用は高くなりやすいため、できる限り自炊に切り替えましょう。
昼食であっても、費用相場は10〜20ユーロ(1,398〜2,797円)ほどで、これに加えて10%のチップを支払わなければなりません。
一方、ドイツのスーパーマーケットでは、牛肉や豚肉などが1.09ユーロ(152円)あたりで買えたり、野菜や果物も1ユーロ(139円)以内で購入できたりします。
冷凍食品も1ユーロ(139円)以外で購入できるため、取り入れれば費用を抑えられるでしょう。
また、自炊以外では「Mensa(メンザ)」の利用も食費を節約するポイントのひとつです。
Mensaとは、良心的な価格で食事ができる学生食堂のことで、大学生には欠かせない存在となっています。州や大学によって料金は異なるものの、一般的な費用は3〜4ユーロ(419〜559円)ほどです。
参考:「ドイツの学食 メンザ」(トランスユーロ株式会社,2022年12月23日)
セメスターチケットを活用する
交通費を減らすためには、セメスターチケットを活用しましょう。
セメスターチケットとは、大学に在籍したうえで”semester contribution(「学期共済費」)”を支払うことで得られるチケットのことです。
セメスターチケットがあれば、その大学が属している州内の公共交通機関を無料で利用できます。
しかし、州や大学によってセメスターチケットを得られる条件が異なる場合があるため、事前確認が必要です。
番外編:現地で働く
節約方法ではありませんが、現地で働くことも生活費の足しになります。ドイツでは、特別な就労ビザがない学生でも就労が認められています。
フルタイムは通常の就業時間と同じ1日8時間とされており、パートタイムであれば最大4時間の勤務が可能です。また年間120以上、半日であれば240日以上働くことができませんが、大学でのアルバイトであれば、制限がかかりません。
最低賃金を時給12ユーロ(1,678円)として計算した場合のフルタイム・パートタイム、それぞれの一ヶ月における給料は以下のとおりです。
フルタイム(8時間) | パートタイム(4時間) | |
1日 | 96ユー円(13,426円) | 48ユーロ(6,713円) |
1週間(5日勤務) | 480ユーロ(67,130円) | 192ユーロ(26,852円) |
1ヶ月(5日勤務) | 1,920ユーロ(26万8,522円) | 768ユーロ(10万7,408円) |
参考:「生活費はいくらですか。また、アルバイトをすることは可能ですか。」(DAAD,2022年12月23日)
まとめ
本記事では、ドイツ正規留学に必要な生活費についてまとめました。
1ヶ月における生活費の目安は約870ユーロ(12万1,674円)ですが、シェアハウスや学生寮を利用、なるべく自炊を行うなど工夫次第でさらに抑えることができます。
しかし、費用を気にしすぎるあまり、我慢が増えてしまえば、せっかくの留学も楽しめません。適度にレクリエーションも楽しみつつ、無理のない範囲で節約し、ドイツ生活を楽しみましょう。
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